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網走市立郷土博物館プロフィール
この館は、昭和11年11月3日、当時の社団法人北見教育会が地方教育の振興と文化の発展をはかるべく、「北見郷土舘」として建設、開館したもので、北海道で最も歴史の古い博物館のひとつです。
開館にあたっては、故米村喜男衛名誉館長(網走市名誉市民)が長年にわたり収集した考古、民族資料3,000点が提供され、それが基礎となりました。
昭和23年4月、市に移管され、昭和36年11月に創設25周年を記念して新館が増築されるなど充実がはかられています。
令和元年12月5日には、本館・新館ともに建築家田上義也の変遷がたどれる希少な建造物として、国の登録有形文化財に登録されました。
網走の豊かな「自然」と古代から現代に至る「歴史」の流れを展示解説し、郷土のあり方を探る博物館です。
網走の自然
オホーツクの自然に親しむことができます。
日本列島の最北東端に位置する網走は、夏冬を通じて晴天が多く、北国としては、比較的に穏やかな気候にあります。
この恵まれた自然のもとに育まれた多くの動物や植物を紹介しています。
主な展示資料
- オホーツク海に棲息する海の動物たち/トド、アザラシ、オットセイなど
- 海や湖、草原、森林、高山など、生育地ごとの特徴的な鳥類
- 北の森を代表する動物たち/ヒグマ、工ゾシカ、キタキツネなど
- 網走周辺の主な植物
網走の歴史
北方文化の玄関口に残された“古代の歴史”をさぐることができます。
1万年以上前の旧石器時代にはじまり、本格的に人びとが生活を開始した縄文、続縄文、擦文、そしてオホーツク、アイヌ文化へと続く独特の古代の北方文化を紹介しています。
主な展示品
以下の各時代の生活資料
旧石器文化/縄文文化/続縄文文化/擦文・オホーツク文化/アイヌ文化
明治以降、現代へとつながる“開拓の歴史”にふれることができます。
- 江戸から現代へとつづく網走の近代の歩みを紹介しています。
- 網走への和人の入植は、江戸末期における近江商人藤野氏の漁場の設置にはじまり、その後、徐々に本州方面からの移住者が増えていきました。
- 明治期の幹線道路の開設、大正期の鉄道、港湾整備によって、人口が急激に増え、現在の街並みがほぼこの時期に形づくられました。
- 恵まれた自然のもと、水産業と農業、酪農業が中心的な産業となっています。
主な展示資料
- 明治・大正期の公文書
- 藤野家の調度品
- 開拓期の農機具
- 漁業、林業資料
- 大正~昭和期の生活用具