ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 組織からさがす > 教育委員会学校教育部 > 学校教育課 > 中学校におけるいじめ問題行動への対応について

本文

中学校におけるいじめ問題行動への対応について

ページID:0001531 更新日:2023年12月4日更新 印刷ページ表示

当市の中学校で起きました、「人権侵害を伴う暴行」と、「SNSの不適切利用による心身への被害」について、網走市教育委員会として、いじめ問題行動を未然に防ぐことができなかったことを大変重く受け止めており、被害を受けた生徒と保護者の方々にご心痛をおかけし、多くの市民の皆様にご心配をおかけしたことに対して、心からお詫びを申し上げます。

学校では、これまで、「いじめ防止対策推進法」第23条第6項にある「いじめに対する措置」に基づく所轄警察署や、「網走市いじめ防止基本方針」に基づく教育委員会と連携し、対応してまいりましたので、関係生徒への聞き取りにより、判明していることについて、ご説明をさせていただきます。なお、個人名を含め、繊細な注意を必要とする内容がありますので、詳細については、控えさせていただきますことをご了承ください。

いじめは、子どもの教育を受ける権利を著しく侵害し、その心身の健全な成長及び人格の形成に重大な影響を与えるのみならず、その生命・身体に重大な危険を生じさせる恐れがあるものであり、絶対に許されない行為です。

市民の皆様におかれましては、不確実な情報に惑わされ、不当な差別や偏見、いじめ、誹謗中傷などを行うことのないようお願いいたします。

本件は、何よりも被害生徒への「支援」が最も重要であり、また加害生徒への「指導」や全市的ないじめ撲滅に向けた強い対策を進めるために、「網走市いじめ問題調査委員会」の専門的知見による助言をいただきながら、取り組んでまいります。

1.いじめ問題行動の概要

(1)人権侵害を伴う暴行(被害届あり)

男子生徒1名が、数名の男子生徒に押さえつけられ、無理やりズボンを脱がされ、精神的・身体的に苦痛を受けたもので、その場にいた男子生徒は被害生徒を含めて11名

  • 事案発生:2月上旬
  • 事案認知:上記同日(被害生徒及びその保護者への聞き取り)

(2)SNSの不適切利用による心身への被害(2件とも被害届あり)

女子生徒2名が、男子生徒1名(上記に関わった生徒とは別)から身体を触られたり、SNSで卑猥な内容の文書を送られるなどしたもの。

1件目

  • 事案発生:10月上旬
  • 事案認知:11月上旬(学校への匿名電話、被害生徒への聞き取り)

2件目

  • 事案発生:9月下旬
  • 事案認知:12月上旬(被害生徒からの相談)

2.これまでの取組

(1)第1回網走市いじめ問題専門委員会の開催(3月21日)

  • 委員構成:弁護士、医師、社会福祉士、カウンセラー、学識経験者(大学教授)
  • 協議事項:正副委員長の選出、重大事態としての取扱いについての説明

(2)第1回網走市いじめ問題調査委員会の設置(3月21日)

  • 委員構成:上記専門委員会と同一委員
  • 協議事項:正副委員長の選出。当該事案に関する現状を氏名秘匿のまま説明し、今後の対応等を協議

(3)網走市総合教育会議の開催(3月30日)

  • 委員構成:市長、教育長、教育委員
  • 協議事項:いじめ問題行動の概要、学校と教育委員会に求められる今後の対応等

(4)当該中学校による保護者説明会の開催(3月30日)

  • 参加対象:卒業した第3学年を含む当該中学校保護者
  • 説明内容:いじめ問題行動の概要、今後の取組や対策の内容

(5)市政記者会への説明会(3月31日)

  • 参加社数:7社
  • 説明内容:いじめ問題行動の概要、これまでの取組、当該中学校での今後の対策等

(6)臨時校長会議(4月3日)

    説明内容:いじめ問題行動の概要、これまでの取組、今後の対策等

(7)当該中学校の始業式での在校生徒への説明(4月6日)

    説明内容:いじめ問題行動の正確な情報、「いじめは絶対に許さない」ということの説諭

(8)当該中学校の全校生徒への面談開始(4月7日~)

           面談内容:いじめに対する生徒一人ひとりの思いや願い等の実態を把握

3.当該中学校での今後の対応等

(1)今後すぐに取り組む改善への対策

  • 常時使用しない教室等の施錠の徹底を図り、物理的に死角を減らすことで問題行動の発生を抑止して、生徒の安全を確保する。
  • 生徒の人間関係等を正しく見取り、安全・安心な学校生活を送れるように、細やかな配慮に基づくクラス編制や担任及び副担任の配置を行う。
  • 生徒が落ち着いて授業を受けることができるような配慮として、学校全体で「授業開始の着席」、「机上整理」、「話を聞く態度」などの学習規律を徹底する。
  • 生徒会を中心としながら、生徒が自ら問題行動について考え、解決に向けて主体的に取り組めるような活動を推進する。

(2)継続して取り組む改善への対策

  • 「網走市は、いじめを許さない」という強い意志を生徒・保護者はもとより地域にも示す。
  • 被害を受けた生徒へ寄り添った支援を徹底し、加害生徒への適切な指導を行う。
  • 普段の生徒の様子を見取りながら、その場に応じた指導を行えるよう、休み時間や放課後など、校内に職員を配置しながら、報告・連絡・相談を徹底する。
  • 学校と保護者の皆様が、学校に対して生徒のことで相談できる時間や場を設ける。
  • 生徒の実態を保護者の方とも共有しながら、ともに考えていけるように、自由に授業を参観していただいたり、清掃や放課後の活動を見ていただく。また、保護者の方との情報交流も密にする。
  • これまで当たり前と思っていた行為であっても、人権侵害や少年法に基づく犯罪行為になり得るなど、社会を生きていく生徒が正しく理解できるように、教育活動の中では、命を大切にする学習や性教育、正しいSNS使用等のモラル教育を積極的に推進する。
  • 生徒が相談しやすい体制づくりと教育相談の充実のため、生徒と教職員との信頼関係の構築を図るとともに、スクールカウンセラーを積極的に活用し、生徒に寄り添ったカウンセリングができる環境をつくる。
  • 一人ひとりの思いや願い等の実態を把握するために、全校生徒への面談を実施する。