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令和5年10月は曇り空が多く、風の強い日もありましたが、3階躯体部分の鉄筋工事、型枠工事等を行い、11月上旬、予定通りコンクリート工事が完了しました。
現在、4階の躯体工事を進めています。
また、1階内部の型枠解体が始まり、柱や梁、床裏のコンクリート面が見えるようになりました。
コンクリート打設前(写真は4階床の鉄筋)
コンクリート打設状況
鉄筋、型枠工事
鉄筋のガス圧接工事
外観
1階内部の状況
全景(網走信用金庫本部の屋上に設置したカメラの画像)
今回は新庁舎で採用したプレストレストコンクリート(PC)構造について説明します。
プレストレスとは、コンクリートの梁の中に内蔵した高強度のPC鋼より線を油圧ジャッキで緊張することによって、あらかじめ(プレ)コンクリートに与えられる圧縮応力(ストレス)のことです。
コンクリートは、引張力に弱いという性質がありますが、これにより、躯体自重や積載荷重を相殺して引張応力度が生じないコンクリート断面を実現します。また、コンクリートのひび割れを制御することにより高い耐久性が付与され、柱と柱の間隔が広い大スパン架構を形成することが可能となります。
通常、柱の間隔を7mから10m程度とすることが一般的ですが、新庁舎では柱と柱の間隔を15.6mまで広げて、柱のない広い空間を形成します。
プレストレストコンクリートとは
(1)PC鋼より線を梁の中に通すためのシース管
(2)鋼の線を7本より合わせて1束にしたPC鋼より線
(3)梁の中にシース管を設置
(4)シース管の中にPC鋼より線を挿入
(5)PC鋼より線の端部(梁の中の固定側)
(6)PC鋼より線の端部(緊張側)
(7)PC鋼より線の端部(緊張側)を油圧ジャッキで緊張
(8)余分なPC鋼より線は切断して配管内に無収縮モルタルを注入して完了
令和5年8月末から2階の柱と壁、3階の床の鉄筋組み立て、型枠建て込み等を行い、令和5年9月末、2階躯体のコンクリート工事が完了しました。
新庁舎の3階床の高さは地上から約9mで、見える景色が変わってきました。
非常に暑かった夏も過ぎ、工事は順調に進んでおり、10月から3階部分の工事が始まります。
コンクリート打設前(写真は3階床の鉄筋)
コンクリート打設状況
コンクリート打設状況
2階柱鉄筋組み立てと仮設足場
外観
工事現場内の様子
全景(網走信用金庫本部の屋上に設置したカメラの画像)
令和5年8月末、1階躯体のコンクリート工事が完了しました。
今夏はとても暑い日が続いていますが、コンクリート打設中は交代で休憩を取りながら朝から夕方まで休みなく行われ、2日間で完了しました。
これから2階部分の工事が始まり、道路からも建築工事の外観を見ることができるようになります。
コンクリート打設後、2階の床コンクリート表面に墨出しを行いました。墨出しとは、柱や壁などの位置、高さの基準となる線を墨を用いて正確に印す作業で、非常に重要な作業です。
コンクリート打設前(写真は2階床の鉄筋)
コンクリート打設状況
外観
墨出し作業状況
基準線の墨出し
墨出しに用いる専用の墨
全景(網走信用金庫本部の屋上に設置したカメラの画像)
令和5年7月から1階の躯体工事が始まりました。
躯体とは、建物の骨組み部分のことで、柱や梁、床などの構造体のことを指し、新庁舎は、鉄筋コンクリートで造ります。
躯体工事に先立って、躯体工事に必要となる鉄筋や型枠および工事後半に行う仕上げ材料や機器類を搬入するための仮設クレーンを設置しました。
設置した仮設クレーンは非常に大型で、部品をトレーラーで現場に運び込んで組み立てます。真っすぐに立てると全長は約84mあり、一般的なビル28階相当の高さになります。これほど大きなクレーンを設置した理由は、躯体工事が完成した後に、クレーンを設置した5条通り側から5階建ての新庁舎を超えて6条側に資材を吊り込むためです。
現在、1階の柱や壁の鉄筋を組み立てながら型枠を建て込む工事を行っており、クレーンも大活躍しています。
仮設クレーン設置計画図
仮設クレーン組み立て
仮設クレーン組み立て
仮設クレーン設置完了
鉄筋組み立てと仮設足場
全景(網走信用金庫本部の屋上に設置したカメラの画像)
令和5年5月末、基礎の型枠工事が完了し、4日間にわたってコンクリートを打ち込む工事を行いました。
その後、コンクリートの養生期間を終え、型枠を取り外しました。
現在、掘削した部分に土を埋め戻しながら、給排水用の配管や電気の配管などを敷設する配管工事を行っています。
基礎型枠の建て込み状況の検査
基礎コンクリート打設状況
基礎コンクリート打設完了
基礎型枠の脱型(緑色のボードは断熱材)
基礎型枠の脱型(黒い配管は電気ケーブル用配管)
土工事(埋め戻し)状況
全景(網走信用金庫本部の屋上に設置したカメラの画像)
令和5年5月、工事監理者による鉄筋の組み立て状況の検査を終えて、次の工程である型枠工事が始まりました。
型枠は、コンクリートを打ち込み成形するための仮設の枠組です。建物の骨組みとなる柱や梁、床などの構造部分の形状、寸法、位置を定め、コンクリートが十分に硬化するまで養生する役割を担います。
そのため、型枠工事は、コンクリートの仕上がりや鉄筋コンクリート造の建物が大きな地震に耐えるための非常に重要な工程です。
現在、工事受注者と型枠大工が綿密に計画を立てて、慎重に工事を行っています。型枠工事完了後は、コンクリートを打ち込む工事が始まります。
基礎鉄筋の組み立て状況の検査
基礎型枠の建て込み状況
全景(網走信用金庫本部の屋上に設置したカメラの画像)
令和5年4月、基礎工事が始まりました。
土を掘る根切工事が完了した後、いよいよ新庁舎の基礎部分の工事に取り掛かります。
基礎工事は、建物が地震に耐えるために基礎と杭を一体化させて、建物の荷重を支持地盤にしっかり伝えるための非常に重要な工程です。
まずは、昨年施工した杭の先端に、基礎と一体化させるための「杭頭補強筋」と呼ばれる鉄筋を溶接しました。
その後、地盤面を平らにするため、捨てコンクリートを打設します。
捨てコンクリートは、建築物の構造部を構成する部分ではありませんが、地盤のでこぼこを均し、高さを揃える目的があります。地盤にでこぼこがあるまま建築物の基礎を造ると、鉄筋の高さやコンクリートの厚さが不均一となり、必要とされる建築物の強度が確保できなくなるおそれがあるほか、耐久性も低下するため、「捨て」とは表現されますが重要な部分となります。
捨てコンクリートの施工後は、基礎の位置出しを行い、鉄筋を組み立てていきます。
捨てコンクリート打設状況
捨てコンクリート打設状況
杭頭補強筋
基礎鉄筋組み立て状況
全景(網走信用金庫本部の屋上に設置したカメラの画像)
令和5年3月14日、土工事が始まりました。
地盤面より下の基礎を造るため、土を掘る根切工事を行います。掘削は、深い部分で3.3メートル程度まで掘削します。
また、土が崩れないように土留工事も行います。
雪解け後ですが、想定していたとおり地下水は出ていないので、順調に作業が進みそうです。
土を搬出するダンプカーの出入りが多くなります。ご迷惑をおかけしますが、ご理解のほどよろしくお願いします。
掘削状況
土留め(H鋼横矢板)
全景(網走信用金庫本部の屋上に設置したカメラの画像)
令和4年11月17日、杭工事が始まりました。
建物は、十分な固さを持つ地層(支持層)で支える必要があり、事前の地盤調査では、支持層は地表面から8m程度に出現します。
杭とは地中に埋め込む棒状の構造材で、支持層に埋込み、建物を支えます。新庁舎では、長さ6mから7m、直径40cmから90cmの鋼管コンクリート杭を合計132本使用します。
新庁舎の杭工事では、低振動、低騒音で施工できる「プレボーリング拡大根固め工法」を採用しています。これは、あらかじめ支持層まで掘削した後、根固め液、杭周固定液を注入して杭をこの掘削孔に建て込み、杭と地盤を一体化させる工法です。
杭(手前は長さ7m、杭径80cm)
杭打機
掘削状況
杭の建て込み
令和4年10月22日、新庁舎建設予定地において施工業者主催による安全祈願祭が執り行われ、網走市長や網走市議会議員、近隣町内会長など関係者約40名が出席し、「鍬入之儀(くわいれのぎ)」や「玉串奉奠之儀(たまぐしほうてんのぎ)」などを行い、工事の安全と無事を祈願しました。
網走市長からは「各工事施工業者が連携し、安全第一に工事を進められますようお願い申し上げます。新しく生まれ変わる新庁舎の完成を心待ちにしております。」との挨拶がありました。
会場の様子
会場の様子
鍬入(くわいれ)之儀
玉串奉奠(たまぐしほうてん)之儀
新庁舎開設準備室
電話:0152-44-6111(内線431、432)