3月には流氷が去り4月初めには雪も消えて、網走は春本番を迎えます。気温も徐々に上がり、木々も芽吹きはじめます。様々な植物が可憐な花を咲かせはじめ、訪れる人たちの目を楽しませてくれます。畑では農作業の準備がはじまり、流氷の去った海には魚やカニを求めて船が出漁していきます。
福寿草(ふくじゅそう)
ミズバショウ群落
早春の畑作地帯
木々の緑がどんどん濃くなっていきます。7月に入ると夏らしい暑さになってきますが、湿度が低いため過ごしやすく、夜には海風が涼をもたらします。網走湖畔ではキャンプを楽しむ家族連れやボートやカヌーを楽しむ人たちが見られます。8月になると畑では麦の穂が揺れ、じゃがいも畑に白や紫の花が咲きこぼれます。
爽やかな夏の網走湖
カヌー体験
風になびく麦の穂
9月に入ると秋風を感じはじめます。この頃が1年で最も天気の良い時期です。能取湖ではサンゴ草が紅く色づきます。畑ではじゃがいもや玉ねぎの収穫作業が続き、収穫が終わった畑にはひまわりやキカラシなどの鮮やかな黄色の花が咲き、見る人の目を楽しませてくれます。
見ごろを迎えた「はな・てんと」
サンゴ草群落
キカラシ畑
12月に入ると雪が降り積もり、網走はいよいよ本格的な冬を迎えます。1月末頃には海に流氷が現れ3月下旬まで海面を覆い、一面の白い世界となります。流氷観光砕氷船「おーろら」の運航が始まるほか、わかさぎ釣りやファットバイクなどのアウトドアアクティビティが楽しめます。
流氷原を突き進む「おーろら」
わかさぎ釣り
ファットバイク体験
海
オホーツク海に面した海のまち網走。晴れた日の空の色は別名「オホーツクブルー」とも言われます。能取岬から知床まで弧を描くような地形から、晴れた日には海の向こうに知床の山々が見渡せます。
オホーツク海と能取岬
湖
市内には大小5つ(網走湖・能取湖・藻琴(もこと)湖・濤沸(とうふつ)湖・リヤウシ湖)の湖があります。リヤウシ湖以外は海水が流入する汽水湖です。
網走湖ではカヌーやボート競技、冬にはわかさぎ釣りが楽しめ、能取湖ではホタテ貝の漁業、網走湖、藻琴湖ではシジミの漁業が行われているほか、濤沸湖は平成17年11月にラムサール条約の登録湿地に認定された野鳥の宝庫です。
濤沸湖の白鳥と斜里岳
川
網走は網走川の両岸の扇状地にまちをつくって発展、その後、昭和40年代以降に郊外の宅地分譲により、急速に宅地が拡大しました。今でも網走川は市民の生活の中心です。
市街地を流れる網走川
山
オホーツク海や網走湖、能取湖を見渡せる名勝「天都山(てんとざん)」。名前の由来は、山頂からの眺望が「天上の都に遊ぶよう」と評されたことから。絶景です。
名勝「天都山」から見た市街地
流氷は遠くアムール川から流れ出た水により、通常の海水よりも濃度の薄くなったオホーツク海の表層の海水が凍り、海面を覆う氷となって、風に吹かれて南下してくるものです。流氷が見られる地域は、北海道でもオホーツク海沿岸地域と、太平洋沿岸地域の一部だけ。しかも風によって移動して、一晩で居なくなってしまうこともあるので、必ず見られるというわけでもありません。(流氷のでき方、流氷とオホーツク海との関係など、流氷について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。)
流氷と朝日
平 年 | H27年 | H28年 | H29年 | H30年 | H31年 (R1年) |
R2年 | R3年 | R4年 | R5年 | |
流氷初日 | 1月21日 | 1月12日 | 1月28日 | 1月31日 | 1月28日 | 1月13日 | 2月9日 | 1月17日 | 1月24日 | 2月2日 |
接岸初日 | 2月2日 | 1月19日 | 2月22日 | 2月2日 | 2月2日 | 1月29日 | 2月11日 | 1月31日 | 2月3日 | 2月10日 |
海明け | 3月20日 | 3月3日 | 2月28日 | 3月6日 | 3月14日 | 2月27日 | 3月16日 | 3月5日 | - | - |
流氷初日:流氷が海岸からはじめて見られた日
接岸初日:海岸の大半に流氷がはじめて接岸した日
海明け :沿岸に水路ができ船が航行できるようになった最初の日 ※R3で観測終了
網走の水道水は、隣町、大空町東藻琴にある藻琴山の湧水を使っているため、1年を通して冷たくおいしい水です。市の水道部では、水源地の見学会やミネラルウォーターと飲み比べる「利き水」を行っています。詳しくはこちらをご覧ください。