夫:網走太郎(43歳)、職業 サラリーマン、年間の収入は下記源泉徴収票のとおり
妻:網走花子(40歳)、職業 パート、年間の収入は 1,020,000円
長男:網走流氷(17歳)
長女:網走おーろら(14歳)
1 所得金額を計算します
所得金額=収入金額-必要経費
所得金額とは、収入金額から必要経費を引いたものになります。給与所得については、給与所得計算早見表から計算することができます。所得は全部で10種類ありますので、詳しい所得の種類と説明については、『所得の種類』のページをご覧ください。
<網走太郎さんの場合>
網走太郎さんの収入は給与のみですので、所得金額は3,460,000円になります。
計算例
給与収入 - 給与所得控除額 = 所得金額
5,000,000円 - 1,540,000円 = 3,460,000円
2 所得控除額を計算します
所得控除は、配偶者や扶養親族があるかどうか、社会保険料や生命保険料などをどれくらい支払っているか、病気や災害などによる出費額などの金額を所得金額から差し引くことになっています。
詳しい所得の種類と説明については、『所得控除の種類』のページをご覧ください。
<網走太郎さんの場合>
網走太郎さんの、所得控除額は次のとおりです。
| 網走太郎さんの所得控除額一覧表 | |
|---|---|
| 控除の種類 | 控除額 |
| 社会保険料控除 | 397,000円 |
| 配偶者控除 | 330,000円 |
| 特定扶養控除 | 450,000円 |
| 扶養控除 | 330,000円 |
| 基礎控除 | 330,000円 |
| 生命保険料控除 | 35,000円 |
| 地震保険料控除 | 10,000円 |
| 合計 | 1,882,000円 |
3 課税標準額を計算します
課税標準額 = 所得金額 - 所得控除額
※ 1000円未満切捨て
1で計算した総所得金額などの所得金額から、2で計算した所得控除額を差し引いて、課税標準額を計算します。なお、1000円未満は切り捨てとなります。
<網走太郎さんの場合>
網走太郎さんの課税標準額は1,578,000円になります。
計算例:
所得金額 - 所得控除額 = 課税標準額
3,460,000円 - 1,882,000円 = 1,578,000円
4 税額(税額控除前の所得割の額)
税額(税額控除前の所得割の額)=課税標準額×税率
3で計算した課税標準額に税率をかけて、税額を計算します。 税率は、市民税率が6%、道民税率が4%で、合わせて10%です。
<網走太郎さんの場合>
(1) 市民税額
課税標準額 × 6%(税率)= 市民税額
1,578,000円 × 6% = 94,680円
(2) 道民税額
課税標準額 × 4%(税率)= 道民税額
1,578,000円 × 4% = 63,210円
5 調整控除
平成19年度から税源移譲に伴い所得税と住民税の税率が変更になりました。しかし、税率を変更するだけでは、所得税と住民税の合計額が税源移譲前よりも増えてしまいます。
これは、所得税と住民税では、人的控除額(配偶者控除、扶養控除などです。詳しくは、下表をご覧ください)に差額があることによるものです。
したがって、合計額が増えないようにするため、住民税(「5で計算した税額)から次の計算により求めた金額を差し引きます。
(1) 課税標準額が200万円以下の場合
次の(ア)または(イ)のいずれか少ない金額の5%(市民税3%、県民税2%)を差
し引きます。
(ア) 人的控除額の差額の合計額
(イ) 課税標準額
(2) 課税標準額が200万円を超える場合
次の(ア)から(イ)を差し引いた額(5万円未満の場合は5万円)の5%(そのうち市民税は6割分で3%、県民税は4割分で2%)を差し引きます。
(ア) 人的控除額の差額の合計額
(イ) 課税標準額から200万円を引いた金額
| 控除の種類 | 控除の対象者 | 人的控除額の差額 | (参考)控除額 | |
|---|---|---|---|---|
| 所得税 | 住民税 | |||
| 配偶者控除 | 一般 | 5万円 | 38万円 | 33万円 |
| 老人(70歳以上) | 10万円 | 48万円 | 38万円 | |
| 扶養控除 | 一般 | 5万円 | 38万円 | 33万円 |
| 特定(16歳以上23歳未満) | 18万円 | 63万円 | 45万円 | |
| 老人(70歳以上) | 10万円 | 48万円 | 38万円 | |
| 同居老親等
(70歳以上で同居している老親等) |
13万円 | 58万円 | 45万円 | |
| 同居特別障害者加算(配偶者控除と扶養控除に加算) | 12万円 | 35万円 | 23万円 | |
| 配偶者特別控除 | 38万円超40万円未満 | 5万円 | 38万円 | 33万円 |
| 40万円超45万円未満 | 3万円 | 36万円 | 33万円 | |
| 障害者控除 | 普通 | 1万円 | 27万円 | 26万円 |
| 特別 | 10万円 | 40万円 | 30万円 | |
| 寡婦控除 | 一般 | 1万円 | 27万円 | 26万円 |
| 特別 | 5万円 | 35万円 | 30万円 | |
| 寡夫控除 | 1万円 | 27万円 | 26万円 | |
| 勤労学生控除 | 1万円 | 27万円 | 26万円 | |
| 基礎控除(だれでも該当します) | 5万円 | 38万円 | 33万円 | |
(例1)独身の人で扶養親族がいない人の場合
人的控除額は「基礎控除」のみなので、 人的控除額の差額は5万円になります。
(例2)夫婦と子ども2人の世帯で妻は収入0円、子どものうち1人は16歳以上23歳未満の人の場合
人的控除額は「基礎控除」、「配偶者控除←妻が対象」、「扶養(一般)←子ども対象」、「扶養(特定)←16歳以上23歳未満の子ども」の4種類です。
したがって人的控除額の差額は、「基礎控除」5万円+「配偶者控除」5万円+「扶養(一般)」5万円+「扶養(特定)」18万円=合計33万円になります。
<網走太郎さんの場合>
網走太郎さんの場合、課税標準額は1,578,000円です。
したがって、上記の「(1)課税標準額が200万円以下の場合」に該当します。
調整控除額は、「(ア)人的控除額の差額の合計額」と「(イ)課税標準額」のいずれか安い金額の5%(市民税3%,道民税2%)を差し引きます。
まず、(ア)人的控除額の差額の合計額を計算します。
網走太郎さんの人的控除は、「配偶者控除」「扶養控除」「特定扶養控除」「基礎控除」の4つです。人的控除額の差の合計額は、330,000円になります。
(上記表の(例2)と同様)
(イ)課税標準額は前述のとおり、1,578,000円です。
したがって、「(ア)人的控除額の差額の合計額」330,000円のほうが「(イ)課税標準額」1,578,000円よりも安いので、「(ア)人的控除額の差額の合計額」を基に調整控除額の計算をします。
市民税の調整控除額
「(ア)人的控除額の差額の合計額」×3%
=330,000円×3%
=9,900円
道民税の調整控除額
「(ア)人的控除額の差額の合計額」×2%
=330,000円×2%
=6,600円
以上から、網走太郎さんの調整控除額は、市民税が 9,900円 、道民税が 6,600円となります。
6 調整控除後の所得割額
所得割額=税額(税額控除前の所得割の額)- 調整控除額
4で計算した税額(税額控除前の所得割の額)から5で計算した調整控除額を引いた額が、所得割額になります。
<網走太郎さんの場合>
網走太郎さんの調整控除前の税額は、5のとおり市民税額が94,680円、道民税が84,780円です。
そこから、6で計算した調整控除を差し引きます。
市民税額
94,680円 - 9,900円 = 84,780円
道民税額
63,120円 - 6,600円 = 56,520円
それぞれ100円未満は切り捨てますので、網走太郎さんの所得割額は、市民税額84,700円、道民税額56,500円になります。
7 均等割額
均等割額…4,000円(市民税3,000円、道民税1,000円)
均等割は、一定以上の収入がある方に同じ金額を負担していただくものになります。
<網走太郎さんの場合>
網走太郎さんの均等割額も、上のとおり市民税額3,000円、道民税額1,000円の計4,000円になります。
8 住民税額
住民税額 = 所得割額 + 均等割額
住民税額は、所得割額に均等割額を加えた合計の額になります。
<網走太郎さんの場合>
以下の計算のとおり、網走太郎さんの住民税額は、市民税額87,700円、道民税額57,500円の計145,300円になります。
市民税額
84,700円 + 3,000円 = 87,700円
道民税額
56,500円 + 1,000円 = 57,500円
市民税額 + 道民税額 = 住民税額
87,700円 + 57,500円 = 145,200円
1 所得金額を計算します
<網走花子さんの場合>
網走花子さんの収入はパートの給与のみですので、所得金額は370,000円になります。
計算例
1,020,000 - 650,000円 = 370,000円
2 所得控除額を計算します
<網走花子さんの場合>
網走花子さんの、所得控除額は基礎控除のみですので、控除額は基礎控除額の330,000円となります。
3 課税標準額を計算します
<網走花子さんの場合>
以下のとおり、網走花子さんの課税標準額は40,000円になります。
370,000円 - 330,000円 = 40,000円
4 税額 (税額控除前の所得割の額)
<網走花子さんの場合>
(1) 市民税額
課税標準額×6%(税率)= 市民税額
40,000円×6% = 2,400円
(2) 道民税額
課税標準額×4%(税率)= 道民税額
40,000円×4% = 1,600円
5 調整控除
<網走花子さんの場合>
調整控除額は、以下のとおり市民税1,200円、道民税800円になります。
網走花子さんの場合、課税標準額は40,000円なので、網走太郎さんと同様に「(1)課税標準額が200万円以下の場合」に該当します。調整控除額は、「(ア)人的控除額の差額の合計額」と「(イ)課税標準額」のいずれか安い金額の5%(市民税3%,県民税2%)を差し引きます。
網走花子さんは人的控除額が基礎控除額のみになりますので、「(ア)人的控除額の差額の合計額」は基礎控除額の差額である 50,000円 となります。
また、課税標準額は前述のとおり 40,000円 ですから、課税標準額のほうが人的控除額の差額の合計額よりも安くなります。
市民税の調整控除額
40,000円 × 3% = 1,200円
道民税の調整控除額
40,000円 × 2% = 800円
6 調整控除後の所得割額
<網走花子さんの場合>
以下のとおり網走花子さんの所得割額は、市民税額1,200円、道民税額800円になります。
市民税額
2,400円 - 1,200円 = 1,200円
県民税額
1,600円 - 800円 = 800円
7 均等割額
<網走花子さんの場合>
網走花子さんの均等割額も、市民税額3,000円、道民税額1,000円の計4,000円になります。
8 住民税額
<網走花子さんの場合>
以下の計算のとおり、網走花子さんの住民税額は、市民税額4,200円、道民税額1,800円の計6,000円になります。
市民税額
1,200円 + 3,000円 = 4,200円
道民税額
800円 + 1,000円 = 1,800円
住民税額
4,200円 + 1,800円 = 6,000円
