地球温暖化対策の推進に関する法律第21条の規定に基づき、自らの事務及び事業に関し地球温暖化対策の推進を進め、自ら排出する温室効果ガスの削減を図ることを目的として、「網走市役所地球温暖化対策実行計画」を平成19年3月に策定いたしました。本計画の内容は以下のとおりです。
第1章 計画策定の基本的考え方
1.計画策定の背景
(1)地球温暖化とは
地球は、昼間に太陽の日射により暖められ、夜間に宇宙に放出することにより冷却されています。二酸化炭素は、大気中に約0.03%の濃度で存在し、地球全体を布団のように覆い、昼間日射により暖められた熱エネルギーを吸収し、宇宙へのエネルギーの放出による急激な冷却を防ぐ効果を有しています。このような気体を「温室効果ガス」と呼んでおり、二酸化炭素のほか、メタン、一酸化二窒素、水蒸気などが確認されています。温室効果ガスは、地球の温度を生命の維持に適した状態に保つために非常に重要な役割を果たしています。
ところが、18世紀後半に起こった産業革命以降、人類の活動が活発化し、二酸化炭素などの排出量が急激に増加したことにより、大気中の温室効果ガス濃度が高くなってきました。この結果、大気に蓄えられる熱が増加し、地球の平均気温の上昇が顕在化してきています。
このように、二酸化炭素などの温室効果ガスの大気中濃度が増加し、これに伴って太陽からの日射や宇宙空間へ放出する熱の一部がバランスを超えて温室効果ガスに吸収されることにより地表面の温度が上昇する現象を地球温暖化と呼んでいます。
現在、全世界では、化石燃料の燃焼等人為的な活動により二酸化炭素等の温室効果ガスが多量に排出され、地球の気温がかつてないスピードで急激に上昇しつつあります。
(2)地球温暖化による影響
地球温暖化に関する研究を実施している「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」によると、すでに地球温暖化の兆候が観測されており、温暖化対策が実施されない場合、地球表面温度は1990年から2100年の間に1.4から5.8℃上昇し、海面水位が9から88センチメートル上昇すると予測されています。
また、気候変動により洪水が多発する地域と干ばつが続く地域が発生したり、海面の上昇による国土の水没、農作物の収穫量の変化、疾病の発生などが地球規模で生じることが予測されており、将来の世代に与える影響が極めて大きいことから地球温暖化は「21世紀最大の環境問題」といわれています。
2.計画の目的
本計画は、地球温暖化対策の推進に関する法律第21条第1項及び京都議定書目標達成計画に基づき、本市の事務及び事業に関し、市が率先して地球温暖化対策の取組みを進め、自ら排出する温室効果ガスの削減を図ることを目的とします。
3.計画の期間
本計画は、平成19年度から平成23年度までの5ヵ年とします。
4.計画の対象
本計画の対象は、市役所本庁舎、西庁舎、浄水場、浄化センター、廃棄物最終処分場、小中学校等を含め、全ての事務・事業とします。
5.その他
本計画に基づいた取組みを進めることによって、次のような効果が期待されます。
(1)市民などへの普及啓発
職員一人ひとりの意識の向上を図り、それぞれの職場において率先した取組みを推進することによって、市民や事業者に地球温暖化対策に関する普及啓発を行うことができます。
(2)事務経費の削減
紙、電気、燃料の使用量、廃棄物の発生量などを抑止する省エネルギー・省資源などの取組みを推進することは、事務経費の削減にもつながり、地球温暖化防止上の効果と経済効果を同時に達成することができます。
第2章 温室効果ガスの排出の現状
1.市の事務・事業における温室効果ガスの排出量
平成11年度の市の事務・事業における温室効果ガスの排出量は、次のとおりです。
| 温室効果ガスの種類 | 排出量(二酸化炭素換算トン) | 地球温暖化係数 |
|---|---|---|
| 二酸化炭素(CO2) | 11,030 | 1 |
| メタン(CH4) | 14,092 | 21 |
| 一酸化二窒素(N2O) | 487 | 310 |
| ハイドロフルオロカーボン(HFC) | 0.90 | 140~11,700 |
| パーフルオロカーボン(PFC) | - | 6,500~9,200 |
| 六ふっ化硫黄(SF6) | - | 23,900 |
| 排出量計 | 25,610 | - |
各温室効果ガスは、その種類により、地球温暖化に対する効果の度合いが異なり、メタンは二酸化炭素の21倍、一酸化二窒素は二酸化炭素の310倍あるとされています(地球温暖化係数)。
市の事務・事業における地球温暖化に対する影響は、メタンによる影響が最も大きくなっています。
2.二酸化炭素排出量について
(1)燃料種類別二酸化炭素排出量の特徴
市の事務・事業における二酸化炭素排出量である11,030トンのうち、電気の排出量が67%と最も多く、暖房用灯油、暖房用重油と続きます。
| 燃料種類 | 排出量(t-CO2) | 比率(%) |
|---|---|---|
| 電気 | 7,391 | 67.0 |
| 暖房用(灯油) | 1,576 | 14.3 |
| 暖房用(A重油) | 1,182 | 10.7 |
| 自動車(軽油) | 580 | 5.3 |
| 自動車(ガソリン) | 176 | 1.6 |
| 液化石油ガス | 125 | 1.1 |
| 計 | 11,030 | 100.0 |
(2)電気による二酸化炭素排出量の特徴
電気による二酸化炭素排出量のうち、ロードヒーティング用電力が42%と最も多く、下水道終末処理場及びスラッジセンターが17%、市内の小中学校の合計が13%、街路灯(市道及び公園)が12%であり、これらの合計で全体の84%を占めています。
| 区分 | 排出量(t-CO2) | 比率(%) |
|---|---|---|
| ロードヒーティング | 3,176 | 43.0 |
| 終末処理場及びスラッジセンター | 1,228 | 16.6 |
| 小中学校 | 941 | 12.7 |
| 街路灯(市道・公園) | 868 | 11.7 |
| 総合体育館 | 167 | 2.3 |
| 本庁舎 | 127 | 1.7 |
| オホーツクドーム | 129 | 1.7 |
| その他 | 756 | 10.2 |
| 計 | 7,391 | 100.0 |
(3)灯油・重油使用(主として暖房)による二酸化炭素排出量の特徴
灯油・重油による二酸化炭素排出量のうち、小中学校が26%、総合体育館が21%、オホーツクドームが9%、本庁舎が7%、静湖園(老人ホーム)が6%を占め、いずれも暖房用と思われます。
| 区分 | 排出量(t-CO2) | 比率(%) |
|---|---|---|
| 小中学校 | 708 | 25.7 |
| 総合体育館 | 586 | 21.3 |
| オホーツクドーム | 237 | 8.6 |
| 本庁舎 | 190 | 6.9 |
| 静湖園 | 165 | 6.0 |
| 火葬場 | 122 | 4.4 |
| その他 | 750 | 27.2 |
| 計 | 2,758 | 100.0 |
(4)自動車走行による二酸化炭素排出量の特徴
自動車走行による二酸化炭素排出量は、土木管理課が44%、生活環境課が25%を占め、道路維持事業や清掃事業など、直営事業として自動車の運行が多い部署で排出量が多くなっています。
| 課・部署等 | 排出量(t-CO2) | 比率(%) |
|---|---|---|
| 土木管理課 | 332 | 43.9 |
| 生活環境課 | 186 | 24.6 |
| 消防署 | 37 | 4.9 |
| 総合体育館 | 33 | 4.3 |
| その他 | 168 | 22.3 |
| 計 | 756 | 100.0 |
3.メタン排出量
メタン排出量(二酸化炭素換算)である14,092トンのうち、廃棄物の埋立処分によるものが99%と大部分を占めています。
| 区分 | 排出量(t-CO2) | 比率(%) |
|---|---|---|
| 埋立処分 | 13,977 | 99.2 |
| その他 | 115 | 0.8 |
| 計 | 14,092 | 100.0 |
4.一酸化二窒素排出量
一酸化二窒素排出量(二酸化炭素換算)である487トンのうち、下水又はし尿の処理によるものが97%、自動車の走行によるものが2%であり、これらの合計で全体の99%を占めています。
| 区分 | 排出量(t-CO2) | 比率(%) |
|---|---|---|
| 下水処理等 | 471 | 96.7 |
| 自動車の走行 | 10 | 2.2 |
| その他 | 6 | 1.1 |
| 計 | 487 | 100.0 |
5.ハイドロフルオロカーボン(HFC)排出量
ハイドロフルオロカーボンは、自動車用エアコンディショナー(カーエアコン)から漏えいするものを算定対象としました。平成11年度(基準年度)の排出量(二酸化炭素換算)は、0.90トンです。
6.その他の温室効果ガス排出量
地球温暖化対策の推進に関する法律で定める温室効果ガスにはこの他に、パーフルオロカーボン(PFC)及び六ふっ化硫黄(SF6)がありますが、市の施設では使用されていません。
第3章 温室効果ガスの削減目標
1.対象ガス
本計画では、基準年度(平成11年度)に温室効果ガスとして排出した二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素及びハイドロフルオロカーボンの4種類を算定の対象とします。
2.削減目標の考え方
市の事務・事業のうち、地球温暖化へ大きく影響するのが、二酸化炭素の排出及び廃棄物の埋め立てに伴うメタンの排出であることから、これらの物質について数値的な削減目標を設定します。
3.削減目標
(1)温室効果ガス排出量の削減目標
市の事務・事業における温室効果ガス排出量の削減目標は、京都議定書のわが国の削減目標である6%を市として最低限取組むべき目標として考え、平成23年度(2011年度)の目標値を次のとおりとします。
| 対象とする温室効果ガスの削減目標値 |
|---|
| 平成23年度の温室効果ガス総排出量(各温室効果ガスの二酸化炭素換算)を平成11年度より7%削減 |
なお、京都議定書での基準年は平成2年(1990年)ですが、当市の事務・事業に関する当該基準年の温室効果ガス排出量に係る資料が存しないため、平成11年度(1999年度)を基準年度とすることとしました。
●二酸化炭素の削減目標
市の事務・事業における二酸化炭素の削減目標は次のとおりとします。
| 二酸化炭素の削減目標値 |
|---|
| 平成23年度の二酸化炭素排出量を平成11年度より4%削減 |
●メタンの削減目標
メタンの発生は、埋め立てた廃棄物中の有機物が分解することにより発生するものですが、分解に要する時間が長く、過去に埋め立てた廃棄物からのメタンの発生が長年にわたり続きます。過去に埋め立てられた廃棄物から発生するメタンを食い止めることは技術的に困難であることから、取組みは、今後埋め立てる廃棄物の量を抑制することを主眼に、ごみの減量化及びリサイクルの推進等により最終処分されるごみの削減を図り、目標値は次のとおりとします。
| メタンの削減目標値 |
|---|
| 平成23年度のメタン排出量(二酸化炭素換算)を平成11年度より10%削減 |
第4章 温室効果ガスの排出を削減するための取組み
1.職員意識の高揚
本計画の目標達成に向けて、職員一人ひとりが地球温暖化に対する理解を深め、日常業務や事業計画を立案する上でも環境に配慮できるような職員意識の向上を図ります。
また、市職員による率先した取組みを広く市民に周知し、地域における取組みを促進させていきます。
2.事務部門の取組み
(1)省エネルギーの推進
・照明機器の適正な使用
・OA機器等の適正な使用
・暖房機器等の適正な使用
・電気製品等の適正な使用
・省エネルギー型製品の導入の推進
・公用車の適正な使用
(2)省資源の推進
・紙類の適正な使用
・環境配慮型製品の購入の推進
・節水の推進
(3)廃棄物の発生抑制・リサイクルの推進
・廃棄物の発生抑制
・リサイクルの推進
3.事業部門の取組み
(1)新エネルギー・省エネルギーの推進
・ロードヒーティング、浄化センターなどの施設や設備を維持管理する際には、遠隔操作や集中制御などの整備を検討し、省エネルギーに努めます。
・施設や設備の新設・更新に当たっては、計画時から新エネルギー・省エネルギー型機器等の導入を検討します。
(2)廃棄物の発生抑制・リサイクル等の推進
・資源物集団回収支援事業等のごみ減量化事業を推進し、一般廃棄物減量化に努めます。
・3R(リデュース、リユース、リサイクル)の取組みを推進することにより、循環型社会の形成に努めます。
・公共工事において発生する土、汚泥、木材などの建設副産物の再資源化に努めます。
(3)緑化の推進
・「網走市景観と緑の基本計画」に基づいたまちの緑化に努めます。
・植樹祭や苗木配布などを通じて、広葉樹の植栽をすすめ、多様な森林づくりに努めます。
第5章 計画の推進体制・進行管理
1.推進体制
網走市が認証取得した「ISO14001」に基づく環境マネジメントシステムを活用し、計画を推進します。
なお、ISO14001の対象組織外については、同システムの準用などにより取組みを進めます。
2.進行管理
本計画の進行管理については、市の事務・事業に伴う温室効果ガスの排出量や取組み状況等を毎年度調査し、広報紙やホームページなどを通じて公表します。
| タイトル | 主な内容 |
|---|---|
| 網走市役所地球温暖化対策実行計画(本書) |
計画の本書 |
| 網走市役所地球温暖化対策実行計画(概要書) |
計画の概要書 |
生活環境課 環境対策係
電話:0152-44-6111(内線340・405)
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