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平成26年度市政執行方針

1 はじめに

 平成26年第1回定例市議会において、予算をはじめ関連する議案のご審議をいただくにあたり、市政執行の所信と施策の概要を申し上げ、議員各位ならびに市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
 さて昨年の市政を振り返りますと、長年積み重ねてきたスポーツ合宿のノウハウと、市民のスポーツを支える受入体制が評価され、日本オリンピック委員会(JOC)が全国2ヵ所に指定するリオデジャネイロ五輪に向けた陸上競技強化センターに、網走市が認定されました。
 こうした一つ一つの成果は、先輩たちが切り開いた財産をさらに発展させて結実したものであり、その取り組みの一つとして、誘致活動に取り組んできた日体大特別支援学校高等部の開校も決定され、障がい者スポーツを一つの切り口として、これからの高齢社会に向けたまちづくりに、その方向感を示すものと考えるところです。
 また、世界保健機関(WHO)健康都市連合の加盟を契機に、健康寿命を延伸するために、身近な地域で健康づくりの裾野を広げることをめざした健康コンシェルジュ「匠」認定制度など網走独自の施策を実施し、さらに、長年の懸案であった市民の健康増進と通年利用が可能な市民健康プールの建設と、天都山展望台・オホーツク流氷館の建て替えに向けた設計に着手することができました。
 豊かな歴史・自然を未来への財産として保全するために、能取工業団地と潮見公有地の2ヵ所にメガソーラー発電所を誘致するなど、再生可能エネルギーの活用に積極的に取り組み、合わせて特別会計などの財政健全化を進めることもできました。
 また、ラムサール条約登録湿地「濤沸湖」に開館した水鳥・湿地センターに続き、オホーツク文化のガイダンス施設「モヨロ貝塚館」が5月1日に開館したことにより、網走の歴史そして自然の保全と産業の二つが立ち並ぶ賢明な利用が進められております。
 産業分野においては、国内最大級となる麦類乾燥調製貯蔵施設の増設が完成し、現在、網走港で建設中の小麦船積センター(小麦集出荷施設)がこの春に完成いたします。これは、高品質でトレーサビリティーのはっきりしたオホーツク産小麦を集約し、物流コストの抑制と実需者への安定供給を実現し、今後においては、付加価値を高める取り組みを関係機関と協議しながら進めることが課題であると認識しております。
 2020年には東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定し、ラグビーワールドカップは2019年の日本開催の準備が進められているなど、国際スポーツ大会の日本開催がめじろ押しとなっております。
 今まで網走市が取り組んできたこれらの基盤となる施策を磨き、各産業の振興については攻めの姿勢で地域経済の活性化を図り、また、日本を取り巻く国際情勢に十分着目しながらまちづくりの方向感をもち、加えて、JOCやWHOなどといった国内および世界機関を通じて、網走の財産を世界に発信していきたいと考えております。

2 市政執行の基本方針

(1)市政を取り巻く環境

 政府は、経済再生・デフレ脱却と財政健全化をあわせて目指すこととし、競争力の強化により、民需主導の経済成長を促すほか、インフラ老朽化対策や東京五輪を契機とした交通・物流ネットワーク整備の加速など、未来への投資を推進するとともに、消費税増収分を活用し、待機児童対策の充実など暮らしの安全・安心を推進するとしております。
 また、平成25年度補正予算により、来年度前半に見込まれる反動減を緩和し、成長力を底上げするとしております。
 一方で、基礎的財政収支(プライマリーバランス)の改善や、新規国債発行額の抑制など財政健全化を着実に前進させるとしておりますが、社会保障と税の一体改革を初めて反映した平成26年度予算の総額は、95兆8,823億円と過去最大となり、歳入においては、税収は50兆10億円と増収が見込まれ、財政健全化の指標に一定の改善は見られるものの、新規国債発行額は、41兆2,500億円で、公債依存度は43.0%と依然として高く、財政の厳しさは変わりないものと考えております。

(2)当市の財政状況

 平成11年から財政の健全化に向けて、行政改革に積極的に取り組んできた結果、平成15年度から24年度決算に至る10年間は基金からの繰入を行わず黒字の決算をすることができました。
 今後も継続して、第3次行政改革推進計画を推進し、人件費や既存の事務事業を抑制した上で、懸案となっている廃棄物処分場の建設や、防災対策の強化、公共施設の利用時間の延長など市民サービスの向上を図る取り組みを充実してまいります。
 平成25年度の決算見込みについては、今後の特別な財政需要が生じなければ、概ね黒字の決算になるものと見込んでおります。
 平成26年度の新年度予算については、『健康で安心なまちづくり』の実現に向けた飛躍の年として位置付け、財政の健全化を図りつつも、重点施策である3つの健康を更に推進するものとしております。
 この結果、一般会計の当初予算は239億4,078万7千円で対前年比プラス35億2,147万1千円、17.2%の増となっております。
 これは、国の交付金を活用した市民健康プールおよび天都山展望台・オホーツク流氷館の建設が主な要因となっております。
 また、10の特別会計では、127億8,248万6千円となり、対前年比プラス4億1,176万円、3.3%の増、水道事業会計では、20億5,802万7千円で、対前年比23.4%の増となったところでございます。

3 今年のまちづくりについて

 平成26年度においては、国の地域経済対策にかかる交付金を活用して、かねてより懸案であった市民の健康増進と通年利用が可能となる市民健康プールの建設と、網走観光のゲートウェイである天都山展望台・オホーツク流氷館の建て替え、そして新しい廃棄物処理施設の整備にも着手することといたしました。
 このことは、市民の健康づくりと地域の活性化に大きく寄与するものであり、「健康で安心なまちづくり」の実現に向けて大きな飛躍になるものと考えております。
 また、「健康」をキーワードに展開している政策や事業などの中から、網走の強みとして対外的にPRすべきものを選択し、情報発信戦略を構築することにより、網走の魅力をより一層伝え、観光客誘致やスポーツ合宿、企業誘致などに活用してまいります。
 次に、「健康な市民」という観点から、地域の医療機関の崩壊を防ぐために、各病院で実施している人材育成制度に支援を行い、看護師および薬剤師の確保を図るとともに、引き続き2次医療、3次医療を担う公的病院への支援を行ってまいります。
 さらに、子育て世代の医療費負担を軽減するために、15歳までの子どもの入院費用を無償化するとともに、消費税率引き上げによる消費支出への影響を配慮し、臨時的な給付金を支給いたします。
 次に、「健康な経済」という観点から、東京農大が「創成塾」の継承事業として実施する、より市場マネジメント能力をもった地域再生・活性化の中核的人材を育成する取り組みを支援し、農林水産業の振興はもとより観光の一層の振興を図ってまいります。
 重要港湾としての網走港は、管内における流通の拠点であり、こうした強みを一層強くするために、第一次産業のもつポテンシャルの高さを生かして農水産物の付加価値を高める取り組みを進め、地域経済の活性化を図ってまいります。また、国内外に網走の「食の魅力」に焦点を当てた情報を積極的に発信することで交流人口の拡大を図るとともに、大型外国客船の受入態勢づくりに取り組んでまいります。
 中心市街地の活性化につきましては、誘客や賑わいを創出する情報発信を支援するとともに、作成が進められている『商店街活性化計画』を踏まえて取り組みを進めてまいります。
 次に、「健康なまち」という観点から、災害に強いまちづくりを推進するために、集中豪雨に対する市道の冠水対策をはじめ、老朽化した道路などの適切な維持管理や重点的かつ計画的な補修を行うための点検により、都市基盤の長寿命化を図ってまいります。
 新しい廃棄物処分場の建設については、土地造成などの整備に着手してまいります。
 50回目の開催を迎えるあばしりオホーツク流氷まつりなど、「流氷」を環境保全のシンボルとして再生エネルギーの活用に積極的に取り組んでまいりました。また、汚泥処理により発生する消化ガス再利用の可能性を探るとともに、断熱性・機密性に優れた省エネ住宅の普及に取り組んでまいります。
 今年も、行財政改革の一層の推進に努めながら、山積する市政の課題の解決に力を尽くし、市民の皆様が健康で幸せを感じることができる、住んでみたい、住んで良かったと感じるまちづくりを進めてまいります。

 次に、『網走市総合計画』5つのまちづくりの目標に沿って、「豊かなオホーツクに活気みなぎるまち 網走」の実現に向けて、具体的に実施しようとする主な施策について、あらためてご説明いたします。

4 主要施策

(1)支え合い、安心して暮らせるまち

 主要施策の第1は、 「支え合い、安心して暮らせるまちづくり」 です。

保健・医療
 市民の健康づくりについては、市民の皆様が健康で安心して暮らせるよう、WHO健康都市連合加盟都市との情報共有を図りながら、『健康づくりプランⅢ』に基づく保健・医療の施策と、健康づくりを直接的・間接的に支える施策とを一体的に推進してまいります。
 また、ワクチンで予防できる疾病をなくすために、各種の予防接種を奨励するとともに、子どものインフルエンザの発症と重症化を防ぐため予防接種の無料化や、新生児の先天性風しん症候群を予防するため抗体価検査とワクチン接種の一部助成を引き続き行ってまいります。生活習慣病の予防に向けては、運動の習慣化と食生活改善を引き続き推進してまいります。
 さらに、24時間いつでも電話により相談することができる体制により、健康不安の解消に努めてまいります。
 地域医療については、市内の公的医療機関への支援を引き続き行うとともに、看護師と薬剤師の養成・確保に取り組む医療機関に対して支援を行ってまいります。

地域福祉
 地域福祉については、市民や関係機関との連携により福祉にかかわる取り組みを総合的に進めてまいります。また、生活保護に至る前の生活困窮者に対する相談体制を充実させるとともに、消費税率引き上げによる消費支出への影響を配慮し、所得の低い方々に臨時的な措置として給付金を支給いたします。
 高齢者福祉については、独居高齢者が増加していることから、生活支援、生きがいづくり、孤立防止の安心確保対策を推進してまいります。また、平成27年度からの3年間における高齢者福祉施策の大綱を示す『第6期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画』を策定し、可能な限り住み慣れた地域で日常生活を営むことができるよう、介護予防出前講座などの高齢者福祉サービスを提供いたします。
 さらに、認知症高齢者などの権利擁護と福祉の保護を図るために、市民後見人を養成するとともに、成年後見制度利用支援事業を実施してまいります。
 障がい者福祉については、『障がい者福祉計画並びに第4期障がい福祉計画』を策定するとともに、障がい者の理解促進に努め、障がい者の就労支援のために職場実習受入やジョブコーチ養成研修へ職員を派遣する企業などを支援してまいります。
 子育て支援については、『子ども・子育て支援事業計画』を策定するとともに、子育て支援ガイドブック改訂版を作成し幅広い情報提供を行ってまいります。また、子育て世代の医療費負担を軽減するために15歳までの入院費用を無償化するとともに、消費税率引き上げによる消費支出への影響を配慮し、臨時的な給付金を給付するなど、地域の子育て支援の拡充を図ってまいります。

社会福祉
 ひとり親家庭については、親と児童の健康保持および福祉の増進を図るため医療費の助成を行うとともに、母子家庭の母親の雇用の安定および就労できる環境づくりを確立するため、自立支援教育訓練給付金を支給するなどの支援に取り組んでまいります。
 勤労者福祉については、引き続き緊急雇用創出事業を活用して雇用を創出するとともに、地域における建築関連技能技術者の確保・養成、地域定着の促進に取り組んでまいります。
 また、日体大特別支援学校開設に伴い、現行の能力開発センター機能を移転するため、必要な施設整備を行ってまいります。

(2)快適で調和のとれたまち

 第2は、 「快適で調和のとれたまちづくり」 です。

都市基盤
 市街地の整備については、川筋地域の一体的な整備をめざし、物揚場背後用地の改良をはじめ、網走川周辺地区の賑わい創出と交流促進のため、引き続きモヨロ貝塚館と一体となった緑地や道路を整備いたします。
 道路整備については、近年多発している集中豪雨に対する市道の冠水対策、通学路の安全対策、ロードヒーティングの更新を重点的かつ計画的に進めるとともに、老朽化した道路などの適切な維持管理や計画的な補修を行うためのストック点検、橋梁の長寿命化を図ってまいります。
 港湾については、大型外国客船の寄港受入体制を強化し、漁港については、流氷流入防止施設の維持管理に対する支援を引き続き行い、漁業被害を未然に防ぎ、今後も安定した漁場を確保してまいります。
 公共交通については、公共交通機関の空白地域や不便地域におけるコミュニティバスや乗合タクシーの運行、バス待合所や桂台駅舎の環境の充実などを支援し、効率的で利便性のある持続可能な公共交通のあり方についての検討を進めてまいります。

生活安全
 市民の安全対策については、津波避難計画に基づく避難訓練や地域防災訓練の実施により防災意識の向上を図ってまいります。
 また引き続き、小中学校を拠点として防災備蓄品の整備と、冬期停電対策用備品の整備にも取り組んでまいります。
 さらに、犯罪抑止を図るため公用車による青色回転灯防犯パトロールを実施いたします。
 消防については、消防団の強化のための消防ポンプ自動車の更新や資機材の整備、消火栓取替工事の実施など消防施設の充実を図ってまいります。
 また、南出張所に住民基本台帳などの情報データのバックアップ体制を整備いたします。

環境
 地球環境の保全について、環境の保全と創造に関する施策の基本となる新たな『環境基本計画』の市民周知と、住宅太陽光発電普及促進など地球温暖化対策の啓発事業を進めてまいります。
 自然環境の保護については、「濤沸湖水鳥・湿地センター」の映像資料を充実させ、濤沸湖および周辺域の環境保全と賢明な利用の推進に向けた取り組みを引き続き進めてまいります。
 廃棄物処理については、新しい廃棄物処理施設の整備に向け、土地造成工事と一般廃棄物処理施設の実施設計に着手するとともに、引き続き八坂最終処分場の延命策も講じてまいります。
 また、ごみ減量化については、潮見・呼人地域の家庭から排出される生ごみの分別と収集、堆肥化する検証試験に取り組んでまいります。

生活環境
 公営住宅については、『公営住宅建替・長寿命化計画』に基づき、建て替えが必要と判断されたつくしヶ丘団地については、公営住宅建設の実施設計を行ってまいります。
 また、省エネ住宅の普及と市内建設業者の技術向上をめざし、断熱・機密性能に優れた住宅を新築する市民に助成をいたします。
 上水道については、安全で安心な水を安定して各家庭に届けるため、導水管・配水管の布設替などを引き続き計画的に行ってまいります。
 下水道では、河川・湖沼の水環境を保全し、汚泥処理過程で発生する消化ガスの再利用可能性調査を実施いたします。
 公園については、天都山展望台・オホーツク流氷館と一体化した公園整備など、多くの人々に親しまれる空間を形成してまいります。
 景観対策については、良好な景観の阻害となる建築物などの対策について、空き家などの適正管理のルールに基づく景観の保全と安全対策に取り組んでまいります。

(3)にぎわいと活力にあふれたまち

 第3は、 「にぎわいと活力にあふれたまちづくり」 です。

農林業
 農業では、活力ある網走の農業を実現するため、農業者担い手対策を推進し、畑作基幹作物の生産基盤づくりを重点的に実施するとともに、あばしり和牛産地基盤づくり、市営美岬牧場の老朽化した施設整備などの畜産振興対策および鳥獣害防止対策を推進してまいります。また、農業の多面的機能を発揮するための地域活動を支援してまいります。さらに、『第2期食育推進計画』を策定し健全な食生活・食習慣の確立、食文化の継承などに努めてまいります。
 林業については、森林のもつ木材生産と環境保全という公益機能の維持と再生を図るため、計画的な森林整備を引き続き推進するほか、市民の健康づくりの場として利用が拡大している「こまば木の広場」の計画的な整備・維持管理に努めてまいります。

水産業
 漁業については、沿岸・内水面における漁場環境保全や増養殖対策に加え、ナマコ中間育成技術の確立やワカサギ孵化施設の整備や資源管理の手法を開発するための調査・研究、新たな魚種育成技術の開発に取り組み、つくり育てる漁業の基盤整備を進めてまいります。
 水産加工振興については、当市に縁のある企業や東京網走会、友好都市などとのタイアップにより、季節に着目した地場水産物の普及PRなど販路拡大の戦略を構築し、地場水産物の消費拡大や交流人口の拡大を図ってまいります。
 また、網走おさかな委員会を開催し、魚介類の地元消費の拡大について検討してまいります。

観光
 観光については、「食のまち」プロジェクト推進事業や、網走マラソンスタートアップ事業などの取り組みを全国に向けて情報発信するほか、マスコットキャラクター「ニポネ」を活用し、網走の知名度向上や観光素材の周知と観光客誘客に積極的に取り組んでまいります。
 また、天都山展望台・オホーツク流氷館の建設に着手するとともに、一層のPRに努めてまいります。
 さらに、あばしりオホーツク流氷まつりが平成27年2月に50回の節目を向かえますので、記念誌の作成や記念事業を企画いたします。
 観光資源の整備において、大曲湖畔園地では多目的な活用を検討し、必要な整備を実施するとともに、うみと大地の収穫祭を引き続き開催するなど、市民や観光客が四季を通じて立ち寄れるスポットや話題を創出してまいります。
 また、生育不良である卯原内サンゴ草群生地では再生事業に引き続き取り組むとともに、はな・てんとでは花の観賞期間を延長する取り組みを行ってまいります。
 外国人観光客誘致については、東南アジアをターゲットに観光プロモーションの実施やフェイスブックを使用した広告宣伝を行うとともに、昨年度から行っているサイクルツーリズムの環境や体制整備を広域的に取り組んでまいります。
 また、網走港開港以来最大規模の大型外国客船の寄港に伴い、ナビ機能をもった外国語対応ガイドマップを作成し、市内観光施設や飲食店などへの誘客を図ってまいります。

商工業
 中心市街地対策については、中心市街地への誘客や賑わいを創出する情報発信を支援するとともに、現在、商店街の若手経営者が中心となって作成を進めている『商店街活性化計画』を踏まえて、中心市街地の活性化に向けた取り組みを進めてまいります。
 企業誘致については、企業に対するプロモーション活動を通して情報収集と企業誘致の促進を図ってまいります。
新産業の創出では、引き続きものづくりに取り組む中小企業者に対して各種制度の積極的な周知と支援を行うほか、新規起業を促進するため、店舗の取得や改修のための補助制度、起業家支援セミナーの開催などにも引き続き取り組んでまいります。
 また、当市の地域再生計画に基づき、地域の経済活性化を担う人材育成に取り組む東京農業大学の「オホーツクものづくり・ビジネス地域創成塾」の後継事業への支援を行ってまいります。

(4)みずから学び、ふれあいを大切にするまち

 第4は、 「みずから学び、ふれあいを大切にするまちづくり です。

義務教育
 学校教育については、教育内容の充実、学校運営の改善、教育環境の整備に努めることにより、子どもたちの確かな学力、豊かな心、健やかな体の調和のとれた成長を促す取り組みを推進してまいります。
 このため、児童生徒の学校生活意欲と学級満足度を把握し、学級経営の安定化や問題行動の予防などに引き続き努めるとともに、生徒の情報活用能力を育成するため、中学校にタブレット型パソコンを整備してまいります。
 また、全国大会へ出場する吹奏楽クラブなどへ支援を行い、音楽教育の振興を図ってまいります。
 教育環境の整備については、学校施設の長寿命化を図るために施設や設備の計画的な改修に取り組むとともに、児童の安全を確保するために学校遊具の計画的な整備を進めてまいります。さらに、学校給食の食材の産地公表の取り組みに加え、放射性物質検査の実施に努めるとともに、地産地消の取り組みも推進してまいります。

高等教育
 高等教育については、学校法人日本体育大学が創設する特別支援学校高等部の学校設置認可事務などを円滑に進めるため、必要な支援と準備を行ってまいります。
 東京農業大学については、学生確保対策として実施する「地元から入学する学生への学資支援金」の対象を友好都市などの出身者にも対象を拡大して、引き続き支援してまいります。

社会教育
 社会教育については、市民が自ら学習することで生活や経済活動を豊かにし、地域づくりへの発展していく契機となる学びの場の充実を図り、網走の魅力や価値を再発見し、新たな発想や創造のための学習機会を提供してまいります。
 利用者の利便性を高めるため、エコーセンター2000の第2・第4月曜日の開館を本実施するとともに、図書館では振替休館日としていた火曜日の開館を試行してまいります。
 美術館・博物館では、市民の自主的な学習活動や学習成果の社会還元を支援するため、企画展示事業や普及活動を実施してまいります。

芸術文化
 芸術文化については、多くの市民が優れた芸術文化に触れ、豊かな人間性を育む芸術文化活動の充実を図るため、市民の企画提案を受け入れながらさまざまな芸術文化公演の鑑賞機会を提供するとともに、クラシック音楽鑑賞事業や文化連盟設立50周年記念事業の開催を支援してまいります。
 さらに、芸術系大学研究室の合宿を誘致することにより、優れた芸術文化の活動拠点となるような環境づくりをめざしてまいります。

文化財
 モヨロ貝塚については、モヨロ貝塚館が開館し、郷土を代表する古代モヨロ文化を伝える史跡や園路の整備を終えたことから、モヨロ文化講座の開設や案内看板の設置などにより、史跡を広くPRし、まちのシンボリックイメージとしてのモヨロ文化の定着化を図ってまいります。
 さらに、郷土博物館を国重要文化財へ指定するための調査を行うほか、市指定文化財の永専寺山門と網走神社絵馬の保存・修理を行い、文化財への保護思想の啓発を図ってまいります。

スポーツ
 スポーツについては、競技スポーツはもとより、生涯にわたり身体能力に応じて気軽にスポーツに親しみ、健康の維持・増進が効果的に図られるように、総合体育館の月曜日開館を本実施いたします。また、トップアスリートが「夢先生」として学校を訪問し、授業を行う機会を設けるほか、市民健康プール建設に着手するなどの健康・スポーツ教育環境の整備を行ってまいります。
 スポーツ合宿の誘致については、2019年に日本で開催されるラグビーワールドカップをはじめ、世界陸上や東京オリンピック・パラリンピックなどのベースキャンプ地としての誘致活動を積極的に取り組み、スポーツ・トレーニングフィールドや陸上競技場の整備などの受入施設の充実を図ってまいります。

交流
 国際交流については、姉妹都市であるポートアルバーニ市への高校生の交換留学を行うほか、本年度はポートアルバーニ市から来網する教育訪問団と親善交流訪問団を受け入れ、網走市からは少年少女訪問団を派遣し交流を深めてまいります。
 また、大韓民国蔚山広域市南区との交流は、「友好パートナーシップ協定」に基づき、子どもの文化交流を契機にさらなる交流を推進してまいります。
 地域間交流では、交流人口の拡大による地域経済への波及効果を高めるため、観光物産相互交流10周年を迎える天童市に訪問団を派遣するほか、網走の食材などを扱っている市外事業者や、ふるさと寄附をいただいた方々を中心にあばしり応援大使を募り、さまざまな分野で網走のPR活動を進めてまいります。

(5)みんなで知恵を出し、いっしょにつくるまち

 第5は、 「みんなで知恵を出し、いっしょにつくるまちづくり」 です。

地域協働
 地域協働については、まちづくりの主体である市民や地域活動の核である町内会、さまざまな分野で活動している市民活動団体などの多様な組織・団体とともに取り組んでまいります。
 広報・広聴分野では、広報紙を充実させるとともに、ソーシャルネットワークシステムなどさまざまな情報伝達手段を活用して、生活・緊急情報メール配信などにより、正確で的確な市政情報の提供に努めてまいります。また、「まちづくりふれあい懇談会」「みんなの市長室」「市長への手紙」などを引き続き行い、市民と一緒に考えていくまちづくりを進めてまいります。

行財政
 行財政運営の取り組みについては、引き続き北海道大学公共政策大学院や社会保障・人口問題研究所などと連携し、政策選択や成果の検証・分析などを行い、効率的、効果的な施策の取り組みを行ってまいります。
 また、網走の強みとして優先的・重点的にPRすべきものを選択し、シティセールスとして庁内横断的な情報発信の戦略を構築してまいります。

広域連携
 広域連携については、大空町と形成した定住自立圏において、共生ビジョンに基づいた女満別空港の利用促進などのネットワークの強化や、圏域形成に必要な生活機能の確保を図るための取り組みを引き続き進めてまいります。

5 おわりに

 予算全体といたしましては、「歳入規模に見合う歳出規模の構築」を基本とする一方で、市民の健康と安全・福祉、地域経済の自立に向けた産業の振興や観光、賑わいの創出などの施策に配慮し、「健康で安心なまちづくり」の実現に向けた積極的な予算編成といたしました。
 今後とも予断を許さない経済情勢と国政の動向を注視しながら、健康な市民、健康な経済、健康なまちのさらなる向上をめざし、より一層、的確かつ持続可能な財政運営を心がけてまいりますので、議員各位ならびに市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

網走市長 水 谷 洋 一

お知らせ

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電話:0152-44-6111 Fax:0152-43-5404

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