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平成24年度教育行政執行方針

教育長

はじめに
1.幼保小連携
2.義務教育
3.高等学校・高等教育
4.生涯学習
5.社会教育
6.家庭教育
7.芸術文化
8.文化財
9.スポーツ
10.国際化対応
おわりに

はじめに

平成24年第1回定例会の開催にあたり、教育行政の基本的な考え方と施策の大要について申し上げます。

はじめに、昨年3月11日に東北地方を中心とする東日本地域で発生した巨大地震と大津波という未曾有の大震災により、多くの尊い命が失われたことに心から哀悼の意をささげますとともに、未だに行方がわからない方々が早期に発見されますこと、さらには原子力発電所の事故により放射能汚染の危険性から避難生活を余儀なくされている数多くの方々が一日でも早く住みなれた故郷に戻れますことをご祈念申し上げます。

これらのことは、自然災害や放射線の脅威、及び日頃からの備えの重要性について再認識することとなりました。

そして、被災された方々やそれを支える数多くの人々の助け合い、共に困難に立ち向かっていく姿を見聞きするたびに、道徳心や倫理観、正義感などを基盤とする「絆」の大切さを痛感し、これらを日本人の心に培ってきた教育の大きな力を改めて感じました。

現在わが国は、国際競争力の低下、長引く経済の低迷、少子高齢化、環境やエネルギー問題など課題が山積し、将来における不透明感が高まっている状況にあります。

このような状況であれば、なお一層、子供たちにたくましく生きていくための基礎基本を確実に身につけさせ、市民一人ひとりが夢や希望を持って充実した心豊かな社会生活が送られるよう教育の果たす役割を再認識し、これまで以上に充実を図ることが重要になってまいります。

このため、「網走市学校教育計画」や「第3次網走社会教育長期計画」などをはじめとする各種プランに基づき、次代を担う子供たちの育成や市民の学習活動に対する支援、学習機会の提供に努めてまいります。

この後は主要な項目について申し上げます。

1.幼保小連携

第一に、幼稚園・保育所と小学校との連携についてでありますが、

幼児が小学校へ入学した際、大きく変化する学習環境・学校生活により学校不適応を招かぬよう、幼児期から小学校への滑らかで確実な接続を図る必要があります。
このため、幼児と小学校児童との交流や、互いの教職員等がそれぞれの教育の目的、子どもの発達の姿、指導の方法等について相互理解が深められるよう、「幼稚園・保育所・小学校」の連携を進めてまいります。

2.義務教育

第二に、義務教育についてでありますが、

平成24年度は昨年の小学校に引き続き、中学校においても新しい学習指導要領が完全実施されますことから、既に移行期間から先行実施の取り組みもありますが、授業時数の大幅な増加や学習内容の改訂に関わる教育課程の適切な実施について遺漏のないよう取り進めてまいります。

特に、小中学校においては、次代を担う子どもたちの知識と技術の習得のほか、思考力・判断力・表現力などを身に付けさせ、将来にわたって自ら学び、自ら考え、豊かで幸せな人生を切り開いていくことができる「生きる力」を育むことが大きな役割となっております。
「生きる力」とは、知(確かな学力)、徳(豊かな心)、体(健やかな体)の調和の取れた着実な育成に裏打ちされた総合的な「人間力」であります。
このため、学校と家庭、地域、行政がそれぞれの役割と責任を果たし、相互の連携を深めることが重要であり、これに必要な様々な施策を推進してまいります。

はじめに、「確かな学力」についてでありますが、子どもたちの基礎基本の確実な定着を図るため、習熟度別学習指導や家庭学習、放課後及び長期休業中の学習サポート等の推進のほか、各学校が行う学力テストへの支援や、懸案だった小学校パソコンの更新など、教材教具・学校図書等の整備に努めてまいります。
さらに、学校間の連携により学力向上に関わる情報交換会等を実施し、これらを自校の学習指導に生かす取り組みや、「学校教育研究実践校」の指定などにより、校内研修の充実・公開研究会の開催を促進し、教員の資質の向上に努めてまいります。

「豊かな心」の教育につきましては、子どもたちに命を大切にする心や他人を思いやる心、善悪の判断力などを身に付けさせることは、今後もますます重要となってまいりますので、道徳の時間をはじめとするあらゆる学校活動の中で、子どもたちの規範意識や倫理観、思いやりや慈しみの心の醸成に努めてまいります。

「健やかな体」の育成につきましては、各学校での体力向上のため、タグラグビーの普及などの取り組みを支援するほか、市内の児童がスポーツ交流できる機会の確保や望ましい生活習慣の育成、食育の推進に努めてまいります。

次に、生徒指導についてでありますが、いじめ・不登校、家庭における虐待問題などが全国的に指摘されておりますが、これらの早期発見や発見時の適切な対応等については、各学校や福祉部門、関係機関等との連携により、課題解決に努めてまいります。
また、学校や子どもたち・保護者からの教育問題や生活等に関する悩み・心配ごとにつきましても、家庭児童教育相談室の相談員、スクールカウンセラー等と連携して対応に努めるほか、不登校児童生徒については「適応指導教室(クリオネ学級)」を活用した学校復帰のための取り組みを進めてまいります。

次に、特別支援教育についてでありますが、障がいのある子どもたちや特別な支援を必要とする子どもたちの個別の教育ニーズに対応するため、引き続き特別支援学級や通常学級に支援員を配置するほか、教職員や支援員を対象にした研修会の開催や、教材教具の整備等にも努めてまいります。

通学時等における児童生徒の安全確保につきましては、各地域において組織されている子ども安全に関わる活動組織や、関係行政機関等で組織する「子どもの安全確保連携会議」と連携するほか、北海道教育委員会の事業を活用したスクールガードリーダーの配置などにより、子どもたちを不審者等から守る取り組みを継続して行ってまいります。
次に、学校施設の整備についてですが、これまで課題となっておりました学校の耐震化については平成23年度の国の第3次補正を活用することにより、24年度において耐震補強工事が行われ、児童生徒の安全が早期に確保される見通しとなりました。
併せて、老朽化した2ヵ所の学校給食施設を改修し、「親子方式」として子どもたちに安全で安心な学校給食の提供に努めます。
また、学校施設は年々老朽化が進んでおりますので、今後も子どもたちが快適で安心して学べる学習環境づくりに努めてまいります。

このほか、市民のスポーツ活動等の場所として、また、学校と地域との連携をより深める観点から、引き続き学校施設を地域に開放するとともに、学校評議員や「学校支援地域本部事業」の活用などにより、地域に開かれ信頼される学校づくりをめざしてまいります。

3.高等学校・高等教育

 第三は、高等学校・高等教育についてでありますが、

網走南ヶ丘高校定時制課程振興のための助成を引き続き実施するとともに、東京農業大学生物産業学部や学校支援地域本部との連携により、小中学校での学生や一般市民の「教育ボランティア」の拡充に努めてまいります。
 また、奨学資金貸付制度についても、従来同様の運用を図ってまいります。

4.生涯学習

第四に、生涯学習についてでありますが、

生涯のいかなる時期からでも、自分に適した学習方法で学ぶことができ、その成果を適切に生かすことのできる生涯学習社会を推進するために、社会教育行政の果たすべき役割は重要であります。
このため、市民の学習活動の成果を発表し交流する場としての「あばしりまなび塾フェスティバル」を引き続き実施してまいります。
また、市民のだれもが安全・安心して利用できる環境整備を図るため、オホーツク・文化交流センターの設備補修を行うほか、様々な学習情報を提供するため、広報紙やホームページの有効活用を図り、さらには網走に関する様々な学習情報を発信する場である情報センターの充実に努めてまいります。また、市民への利用・活用を考慮し、月曜日の一部開館について試行的に実施してまいります。

図書館につきましては、市民の様々な学習を支援するため、幅広い図書資料の収集、インターネットを活用した蔵書の公開、予約受付、調べ物検索を容易に行うためのタブレット端末の設置、市民が利用しやすい環境づくりなどに努めるほか、テーマごとの各種の展示やふるさと学習支援などの特別展示、課題解決型の展示コーナー(健康・料理等)の常設設置など、多様な視点で各種図書資料の紹介を行うとともに、図書資料の積極的な活用を図ってまいります。
地方資料につきましては、貴重な地域における資料を継続して収集し整備していくほか、地元新聞や地方新聞などの電子化による永続的な保存を図ってまいります。

読書活動及び読書の普及促進につきましては、子どもの読書活動を推進するため、「ブックスタート事業」の実施、学校などと協力した中での「ブックトーク事業」、「子ども読書週間」への取り組み、読み聞かせ会の開催、学校巡回図書推進事業(クリオネ分庫)の実施など、乳幼児からティーンズ世代へのより良い読書環境づくりに努めてまいります。
また、高齢者や障がいのある方々の読書活動においても、福祉コーナーの充実やボランティア団体等との協働による読書機会の充実に努めてまいります。

5.社会教育

第五に、社会教育についてでありますが、

市民一人ひとりの学習課題への対応や市民生活と経済活動との調和のとれた学習活動を行うため、網走市社会教育長期計画に基づいて3ヵ年ごとの重点目標を設定しながら、学習機会の提供や学習環境の整備に努めてまいります。
平成24年度も、網走の魅力や価値を発見し、再確認するために、自然景観や歴史的資源を活用するとともに、経済・産業・観光等から学ぶ「あばしり学」を開設し、市民が、学びの中から新産業の創出や新たな発想によるまちづくりのきっかけとなるよう、東京農大と連携した講座や地域資源を活用した講座の提供に努めてまいります。
また、文部科学省の補助事業として、地域の方々の手で放課後の安心・安全な学習活動を提供する「放課後子ども教室推進事業」の充実を図り、地域の人々の技術・教育力で学校教育を支援する「学校支援地域本部事業」の推進など、地域全体の協力のもとに子どもたちを守り育てる体制づくりに努めてまいります。
さらに、「子ども科学フェスティバル」や、宇宙航空研究開発機構と連携した「子ども・宇宙・未来の会」の全面協力による「宇宙の学校」の開催等により、子どもたちに科学する心を培うとともに、教育目標の一つでもある「あばしりを愛し、自然や文化を大切にするひと」を育てるため、郷土について学ぶ「あばしり学ファンコース」を実施してまいります。

6.家庭教育

第六に、家庭教育についてでありますが、

社会の急速な変化により、子どもたちや保護者を取り巻く家庭環境も変化していることから、子育てにおける不安の解消と家庭の教育機能向上のために、平成24年度も「親と子のふれあい教室」、「幼児をもつ親の子育て講演会」、「家庭教育学級」、「家庭教育フォーラム」等、子どもたちの発達段階に対応した各種事業を関係機関と連携しながら実施してまいります。

7.芸術文化

第七に、芸術文化についてでありますが、

心の豊かさを求める市民の意識やニーズが高まる中で、市民文化の高揚は地域社会に豊かさと潤いをもたらし、創造的な地域づくりの基礎となるものと考えております。
このため、市民の誰もが優れた芸術文化に触れ、自ら行う創作活動や文化活動に対しての支援を引き続き実施してまいります。また、新たに、障がい者と子どもの芸術文化活動への支援を実施してまいります。

エコーセンター2000芸術文化事業につきましては、世代を越えて楽しめる様々な領域の芸術鑑賞機会を、市民の企画提案を受け入れながら実施してまいります。また、網走市にゆかりのあるアーティストたちが集う「ふるさとアーティスト公演事業」を創設し、ふるさと網走との絆を深めながら、優れた芸術文化の専門家が集う活動拠点づくりをめざします。

美術館につきましては、優れた美術作品を鑑賞する機会を提供するため、本市にゆかりのある画家の作品を中心にした収蔵作品を展示するほか、企画展を開催してまいります。
また、本年が、網走市立美術館開館40周年の節目の年でありますので、日本を代表する洋画家の一人である『笠井誠一展』をはじめとした記念の企画展や共催展を開催いたします。
さらに、小中学生のための美術展や、好評をいただいている市内小中学校における「出張美術館」を引き続き実施するほか、市民の自主的な創作活動を支援し、奨励するため、各種講座・教室や作品解説会を開催するなど、美術教育普及活動を推進してまいります。

博物館につきましては、自らが住む地域について理解し、郷土を語ることのできる博物館として、展示や資料の充実に努めてまいります。
また、企画展として、アイヌ文化の代表的な小刀を紹介する「マキリ展」と、網走の自然をテーマにした「網走の森の自然展」を開催するほか、博物館友の会の協力を得ながら各種講座、見学会、観察会などを開催し、子どもたちや市民の学習機会の充実と教育普及活動を推進してまいります。

8.文化財

第八に、文化財についてでありますが、

貴重な文化財の保護・管理に努めるとともに、平成12年度から実施してまいりました発掘調査の成果に基づき、整備を進めております国史跡「モヨロ貝塚」のガイダンス施設内部の展示を行ってまいります。
また、モヨロ貝塚の案内板の整備や、出土品を女満別空港に展示するなど、モヨロ文化のPRを促進してまいります。

9.スポーツ

第九に、スポーツについてでありますが、

スポーツに対するニーズは、ゆとり時間の増大や高齢社会の進行に伴い、多様化、高度化してきております。
競技スポーツの振興とともに、市民の一人ひとりが生涯における様々な段階で、自己の能力や状況に応じて健康の維持・増進をはじめ、豊かにスポーツ文化を享受していくために、多様なスポーツ活動の振興と充実が求められております。
スポーツに親しむことは、人生をより豊かにし、活力に満ちた社会を形成する上で欠かすことのできないものであります。
このため、総合体育館を月曜日に一部開館する試行的な実施により、スポーツへの参加機会の拡充や各種スポーツ施設の充実を一層進めるとともに、各種スポーツ教室・「いきいき健康体力づくり教室」等の開催や健康体力診断事業を実施し、市民の体力向上に努めてまいります。
また、地域や各スポーツ団体との連携を図りながら指導者への支援を行うとともに、競技スポーツの振興と地域の活性化をめざした「スポーツ合宿事業」につきましては、関係機関や団体との連携を図りながら、より幅広い誘致活動と定着に努めるとともに、ラグビー合宿に訪れるチームのニーズに答えるためグラウンドの増設を行います。なお、2019年に日本で開催されるラグビーワールドカップのベースキャンプ地としての誘致活動にも引き続き努めてまいります。
さらに、本市において開催が予定されております国内陸上競技長距離のトップアスリートによる「ホクレン・ディスタンスチャレンジ網走大会」、「国体ボート競技北海道予選会」、「北海道高等学校サッカー選手権大会兼全国高等学校総合体育大会サッカー競技北海道予選大会」、「北海道高等学校女子サッカー選手権大会兼全国高等学校女子サッカー選手権大会北海道予選大会」「北海道ジュニア体操競技・新体操選手権大会」など、各種スポーツ大会の開催を支援してまいります。

10.国際化対応

最後に、国際化対応についてでありますが、

幼児や小学生などが早い時期から外国語や外国の文化・風習などに慣れ親しむ環境づくりとして、国際理解のための体験学習や英会話指導員の配置を引き続き実施してまいります。

おわりに

以上、平成24年度における教育行政執行にあたっての施策の概要について申し上げました。
教育委員会といたしましては、教育のもつ重大な使命と責務を果たすべく、今後も「豊かな心と創造性を育む人づくり」をめざし、当面する教育課題を的確に捉えつつ、学校や家庭・地域社会・関係機関等との連携を大切にしながら、本市教育がより一層、充実・発展するよう全力で取り組んでまいりますので、市民の皆様並びに議員各位のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。

お知らせ

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〒093-8555 北海道網走市南6条東4丁目
電話:0152-44-6111 Fax:0152-43-5404

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