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平成22年度市政執行方針

1 はじめに

 平成22年第1回定例会において、予算をはじめ関連する議案のご審議をいただくに当たり、市政執行の所信と施策の概要を申し上げ、議員各位並びに市民の皆様のご理解とご協力を賜わりたいと存じます。

 私が平成10年に市長に就任して、いま3期目の最終年を迎えたところであります。
 これまで、市民の皆さんが安心して暮らせる、そして、活力あるまちをつくり上げていくため、様々な取り組みを行ってまいりましたが、特に、就任当時危機的な状況にあった財政については、まちづくりの根源を為すものとの認識から、その健全化に全力で取り組んでまいりました。
 また、「地域経済の活性化」や「市民とともにある市役所の実現」にも、力を注いできたところですが、こうした取り組みの中で、モノづくりが活発化し、ボランティア活動の輪が広がるなど、「自立化の芽」が生まれてきていると感じているところであります。
 しかし、国内経済と国の財政は依然厳しく、地方もまた自立化への道のりは大変険しいものがあり、さらに、少子・高齢化が益々進展するなかで、社会保障関係経費の増嵩も大きな負担となりつつあり、新たな視点での「協働のまちづくり」を進めていく必要があると考えております。
 網走は、多くの先人の努力によって、多くの困難を乗り越えてきました。この先人の勇気に学び、現在の厳しい局面に立ち向かい、「活気みなぎるまち網走」の実現を図るため、私は、市民の皆さんの先頭に立って、行動していく決意であります。

2 市政執行の基本姿勢

(1)市政を取り巻く環境

《国内外の情勢》

 世界経済は、一昨年の同時不況から、やや回復しつつあると言われておりますが、いまだ明るさは戻っていないというのが実感であります。
 また、国内経済も、長期にわたりデフレ状態が続き、需給ギャップが35兆円にまで拡大し、先行きは極めて不透明な状況にあり、雇用環境も一段と悪化しております。特にデフレの進行が、地域の基幹産業である水産業、水産加工業、観光に大きな影響を与えております。

《少子・高齢化》

 少子・高齢化問題が、いずれ我が国の社会経済に大きな影響を与える事になるであろうことは、早くから認識されていたことではありますが、今日、現実問題として、様々な事態に向きあってみると、国も自治体も、そのことへの対応が遅れてきたことを自覚せざるを得ないのが現状であります。
 このことに対応すべく導入され、現在も賛否両論がある、消費税と介護保険制度は、一つの方向性を示したものであると考えますが、年々膨張を続ける老人医療費の問題、益々加速する少子化への対応策、安心できる年金制度の確立等については、いまだ有効な政策が見出されておらず、負担のあり方を含め国民的コンセンサスを得る議論を急ぐ必要があります。

《地方分権》

 政権交代が実現し、新政権のキャッチフレーズの一つが「地域主権」であり、地域主権が新政権の政策の根幹に位置付けられています。
 これまで用いられてきた「地方分権」には、権限と財源を、国が地方へ分け与えるという響きがありますが、「地域主権」は、政治、行政をより国民の身近なところで行うシステムを構築するため、地方が固有の権限と財源を保有すべきという考えに立つものであります。
 これまで、国が全ての政策を立案し、市町村は国が決めた政策を単に実施するための団体として存在し、まちづくりも全国一律で進められてきた結果、国民も市町村も、国に対する依存心が助長され、地域の個性や活力も損なわれた局面を否定できません。
 これからは、地域の資源と魅力を活かしながら、地域のことは、自分たちで決め、実行していかなければならず、それが自治であり、地域の未来につながる原動力でもあると考えます。

《地方財政》

 平成22年度の地方財政対策においては、地域主権の実現に向け、地方が自由に使える財源を増やすため、地方交付税総額は出口ベースで1.1兆円の増額が図られました。
 地方交付税の1兆円以上の増額は、平成11年度以来11年ぶりのことで画期的なことと評価をするところでありますが、一方、交付税の原資であります国税5税と、地方税の大幅な落ち込みにより、財源不足が過去最高の18兆2,200億円に達し、今回も財源不足の多くは臨時財政対策債の増発によってしのぐこととなり、後年度に、その負担が重圧になることを視野に置いて、財政の健全化に不断の取り組みが必要であります。
 私は、社会情勢や自治をめぐる環境について、こうした認識に立ち、各般の施策を総合的に推進してまいりますが、特に次の分野において重点的な取り組みを行ってまいります。

(2)施策の展開

 1点目は、 「財政の健全化」 です。

 これまで一貫して取り組んでまいりました行政改革により、近年は一般会計決算では黒字基調に転じ、土地造成関連の特別会計に係る赤字につきましても、地方財政健全化法の健全化判断比率の基準を下回る水準まで圧縮してきたところであります。
 新年度予算については、市税が1億3,000万円程度の落ち込みを見せたほか、社会保障関係費の伸びなどにより、厳しい編成をしいられたところでありますが、既存事業の見直しによる歳出削減や内部事務管理費の徹底した節減を行ったほか、国の地方財政対策における、地方交付税総額の増額や財政力の弱い自治体への配慮などにより、臨時財政対策債をあわせた「実質的な地方交付税」が増加したことから、基金の繰入れを行うことなく予算を編成することが出来ました。
 しかしながら、国の財政は極めて逼迫し、地方においては臨時財政対策債の増発を続けていることから、来年度以降の地方財政は厳しい環境に置かれることが予想され、当市においても社会保障関係費のさらなる増嵩が見込まれるため、引き続き、行政改革に向けた取り組みを進めるとともに、特別会計も含めた財政の健全化を図ってまいります。

 2点目は、 「協働のまちづくり」 です。

 新政権は、地域主権の確立を「一丁目一番地」と位置づけており、昨年末閣議決定した「地方分権改革推進計画」に基づき、スピード感をもった改革が実行されるものと期待しているところであります。
 一方で、地域主権型のまちづくりを進めていくためには、主体である市民の皆さんはもとより、町内会組織や市民活動団体、大学、企業など、あらゆるセクターとの協働が一層重要となってまいります。
 これまで様々な分野で、多くの市民の皆さんの活躍により、協働のかたちが作られて来ましたが、今後はこれらの取り組みのさらなる充実を図るとともに、活動の場が拡大し、多様化していることから、協働のまちづくりに係る市の体制を強化し、市民活動の一層の活発化に向けた取り組みを行ってまいります。

 3点目は、 「地域経済の活性化」 です。

 私は、この10年余りの間、「経済の自立なくして、地域の自立はない。」との認識から、地域経済の活性化に積極的に取り組んでまいりました。
 事業化や新製品の創出から販売までの支援など、様々な制度を創設してまいりましたが、その結果、地域の資源を活用した新たな加工食品の創出や市内事業者のオリジナル製品の開発、新たな資源であるエミューの事業化の取り組みなど、「ものづくり」の機運が生まれてきており、東京農大においても、ものづくりに向けた「人づくり」の取り組みが本年から本格的に実施されることとなり、引き続き、産学官が連携し、これらの取り組みを新産業に成長させていくことを目指してまいります。
 また、企業誘致に向けた取り組みでは、昨年末、市内にコールセンターの進出が決定し、当初はパートも含めた雇用増は40人程度とされておりますが、将来の拡大も見込まれておりますことから、今後も積極的に、企業誘致も含めた雇用機会創出に取り組んでまいります。
 このような中、建設業におきましては、新政権の「コンクリートから人へ」の政策転換により、公共事業が大幅に削減されることとなり、雇用環境の急速な縮小が見込まれるため、新産業創出に向けた取り組みのスピードを速めていかなければならないと考えております。
 地域の経済に大きな位置を占める観光につきましては、入り込み客・宿泊客の減少が、下げ止まりを見せない状況にあり、道東全体が同様の傾向にありますが、長引く不況から「安・近・短」の傾向が益々強まり、遠距離の道東は、旅行費用の割高感もあって敬遠されがちとなっているものと分析をしております。このため、旅行離れが顕著である若者の意向を探るなど、新たな取り組みを行うとともに、海外、特に中国からの誘客に向けた取り組みを引き続き重点的に行ってまいります。

 4点目は、 「健康と福祉のまちづくり」 です。

 これまで、「自らの健康は自ら守り、自らつくる」という基本理念のもと、自主的な健康づくりに対する支援に取り組んでまいりまして、市民の皆さんの意識の高まりを感じているところでありますが、国民健康保険事業の運営安定化を図るためにも、義務化された特定健診・特定保健指導について、特定健診受診率の向上や効果的な保健指導を行い、メタボリックシンドロームの該当者や予備軍の減少のために、引き続き積極的に取り組んでまいります。
 子育て支援については、未来を担う子どもたちは、社会全体で守り育んでいかなければなりません。このため、子育てサポート事業や放課後児童クラブの運営支援などのほか、子育て支援センターの増設に着手するとともに、施策の一層の充実を図るため、体制も強化してまいります。
 高齢者福祉については、高齢化が益々進展している地域の現状から、誰もが地域の中で安心して暮らすことができる基盤づくりとして、特養、居宅介護、グループホーム、軽費老人ホームの各施設の整備に支援するほか、ごみ収集等の生活支援にも取り組んでまいります。

 5点目は、 「自然と環境を大切にするまちづくり」 です。

 最近の100年で、オホーツク地域の平均気温が、0.7℃上昇したことにより、流氷の面積は40%減少しており、この地域に暮らす私たちは、地球の温暖化を身近な問題として認識し、豊かな網走の自然と環境を次の世代にしっかり引き継いでいかなければなりません。
 このため、循環型社会の形成に向けて、ごみの減量化を推進するとともに、地球温暖化防止に貢献する「森づくり」を積極的に進めてまいります。このほか、最終ごみ処分場の使用残余年数が5年程度と推測されるため、次期ごみ処理計画を策定する中で、中間処理施設についての検討を行ってまいります。


 次に、「網走市総合計画」の5つのまちづくりの目標に沿って、「豊かなオホーツクに活気みなぎるまち 網走」の実現に向けて、具体的に実施しようとする主要な施策について、ご説明いたします。

3 主要施策

(1)支え合い、安心して暮らせるまち

 主要施策の第1は、 「支え合い、安心して暮らせるまちづくり」 です。

保健・医療

 保健については、市民の皆さんが健康で安心して暮らせるよう、疾病の早期発見、早期治療のための各種健診や予防接種を実施してまいりますが、特に子宮がん・乳がん検診といった「女性特有のがん検診」に対する助成制度を充実させてまいります。
 また、医療については、市内における医療体制の維持・充実を図り、地域医療を守っていくことが大切です。
 このため、地域センター病院である網走厚生病院に対し、小児医療などの安定的な医療体制確保のため、必要な支援を行ってまいります。
 国民健康保険事業については、市民の健康と生活を支える大切な制度であることから、制度の安定的な運営が重要です。このため、国の制度による財源の確保や、負担の公平性を確保するため、滞納者に対する保険料収納対策の強化を図り、国保財政の安定化に取り組んでまいります。
 後期高齢者医療制度につきましては、廃止に向けて新たな制度の検討がされておりますが、その間につきましても安定的な運営をめざし、制度への理解と保険料納付の促進に努めてまいります。

地域福祉

 高齢者福祉については、各関係機関と連携し、各種介護予防教室の開催、介護予防機能訓練などの事業に取り組むとともに、あらゆる災害や緊急時に伴う対応や安否確認に対応するため、高齢者等の世帯情報等を把握し、地図ソフトを活用した高齢者等台帳の作成に取り組んでまいります。
 また、新たに、ごみステーションまでごみ搬出が困難な世帯を対象に、「ごみ出し」を行うとともに、声掛けによる安否確認も併せて行う事業に取り組み、高齢者の生活を支援してまいります。
 障がい者福祉については、どのような障がいを持っていても、安心して暮らすことができる環境づくりとともに、積極的に社会参加ができるまちづくりを進めていくことが大切です。
 そのため、各種の支援を進めてまいりますが、障害者自立支援法の見直しが検討されていることから、利用者負担の軽減等制度改正の動向に注視し、適切に対応してまいります。
 子育て支援については、地域における子育て支援のニーズに対応する、市内2ヶ所目の「子育て支援センター」を、平成23年度の道営子育て支援住宅の建設にあわせて北地区に建設することとし、準備を進めてまいります。
 また、園児・児童の突然の心肺機能停止に備え、自動対外式除細動器(AED)を保育所、児童館等の児童福祉施設に計画的に設置してまいります。 このほか、次世代の社会を担う子どもを社会全体で応援するため、新たな制度として創設された子ども手当てについては、制度の周知と適切な運用を行ってまいります。
 ひとり親家庭については、子育てと仕事の両立や経済的な自立ができるよう支援していくことが必要であり、母子家庭の雇用の安定及び就労できる環境づくりを確立するため、自立支援教育訓練給付金を支給するなどの支援に引き続き取り組んでまいります。

(2)快適で調和のとれたまち

 第2は、 「快適で調和のとれたまちづくり」 です。

都市基盤

 道路については、自由で安全な日常生活や高齢社会を支えるため、市街地及び郊外地区における生活道路の整備を継続して実施していくとともに、歩道のバリアフリー化などを計画的に進めながら適切な維持管理に取り組んでまいります。
 また、北海道横断自動車道などの高速交通網の整備促進についても、引き続き国に要請してまいります。
 港湾・漁港については、各港の機能向上と利用促進を図ってまいりますが、網走港については、港内の静穏度対策、物揚場整備、埠頭の維持補修整備、海岸町護岸の整備に引き続き取り組んでまいります。
 「みなと観光交流センター(流氷街道網走)」は、地元産品の紹介販売機能の強化を図り、市民や観光客の期待に応え得る施設に発展させてまいります。
 さらに、網走港と能取漁港二見ヶ岡地区の用地の売却促進と有効活用を図り、特別会計の健全化に取り組んでまいります。
 公共交通については、市民や観光客の公共交通機関の利用ニーズや高齢社会に対応した利便性、安全性の高い交通網の整備が必要です。
 そのため、公共交通の実態調査や利用者ニーズを把握し、総合的な公共交通計画の策定を進め、今後ますます増加する交通弱者に必要なバス路線の維持・確保に努めてまいります。
 テレビ放送の地上デジタル化については、難視聴となる地域に中継局を整備し、難視聴地区の解消を図ってまいります。

生活安全

 市民の安全対策については、洪水・地震・津波など自然災害に備え、危機管理体制の拡充を図るとともに、地域の防災力を向上させるため、地域防災計画に基づく防災訓練を自主防災組織や町内会と合同で実施し、災害時の体制や連携を確認するとともに、さらなる自主防災組織の設立を促進してまいります。
 また、防災備蓄庫のほかに、避難施設にも保存食や毛布などの災害備蓄品を配備するなど、計画的に防災対策の強化を図ってまいります。
 消防・救急については、高規格救急自動車を更新し、救急要請に迅速に対応してまいります。
 防犯・交通安全については、犯罪や交通事故のない、安全・安心なまちづくりに対する意識を高め、自主的な活動を促進するため、今後とも関係機関、団体と連携を図りながら意識啓発や安全な環境づくりに取り組んでまいります。
 また、消費生活については、弁護士会、関係団体などと連携を図りながら多重債務や消費生活相談に取り組んでまいります。

地球温暖化防止

 地球温暖化防止については、環境展の開催などを通じて、環境への取り組みを広く周知するなど市民意識の啓発に取り組んでまいります。
 また、温室効果ガス削減に効果がある太陽光発電の導入やペレットストーブ購入に対する支援を引き続き行い、省エネルギーや新エネルギーの普及を進めてまいります。
 さらに、二酸化炭素削減に効果のある森づくりについては、日本ラグビー協会の協力によるトライ・フォー・グリーン事業の二年次として、大曲湖畔園地にトップリーグの森として植樹を行ってまいります。
 廃棄物処理と減量化については、効果的かつ効率的なごみ処理を行うとともに、市民の理解と協力を得ながら、「食べ残し」を抑制する運動に取り組み、中間処理施設の建設について具体的な検討に着手してまいります。

生活環境

 住宅については、住宅の増改築・修繕に対する低利融資などにより、住環境の整備を促進してまいります。
 上水道については、安全で安定した給水と効率的な経営に努めるため、導水管や配水管の計画的な更新を行うとともに、検針業務や料金徴収業務などの民間委託により経費の削減を図り、効率的な経営に取り組んでまいります。
 下水道については、天都山団地に汚水管の布設を行うほか、大雨時に冠水する駒場地区の雨水管の布設に取り組んでまいります。
 また、郊外地区については、合併処理浄化槽の普及に引き続き取り組んでまいります。
 公園・緑地については、多くの人々に親しまれる空間の形成に向けて、大曲湖畔園地につきましては、「はな・てんと」と同様に、市民の手による園地づくりを行い、市民と観光客にも親しまれる園地となるよう取り組んでまいります。
 火葬場については、昨年4月より新火葬場建設に着手しておりますが、9月末完成予定で引き続き工事を進めてまいります。

(3)にぎわいと活力にあふれるまち

 第3は、 「にぎわいと活力にあふれるまちづくり」 です。

農林業

 農業については、国際農業交渉や国内産地間競合に対抗し得る、足腰の強い農業生産基盤を形成し、安定した農業経営を推進するため、畑作基幹作物の生産基盤整備を重点に、道営畑総事業、農地・水・環境保全対策事業などのほか、高収益作物の導入、網走和牛産地強化支援などの畜産振興対策、農業後継者対策に取り組んでまいります。
 林業については、森林は地球温暖化の防止や水源のかん養など、多様な公益的機能を有しておりますが、近年、カラマツ人工林を中心に急激な伐採が進む一方、林業従事者の高齢化や後継者不足から植林が進まず、森林資源の持続が懸念されております。
 このため、植林など計画的な森林整備を推進するとともに、多面的機能を有する森林の重要性を啓発してまいります。
 また、「こまば木のひろば」については、親しまれる森林公園となるよう、適切な管理に取り組んでまいります。

水産業

 漁業については、安定した漁獲を維持するため、適切な資源管理や増養殖対策に加え、将来に向けた漁場環境の保全対策や生産基盤の整備が重要ですが、沿岸浅海域の漁業資源である、ウニやホッカイシマエビの水揚げが減少していることから、沿岸浅海域の漁場整備に取り組むとともに、キンキやモクズガニの増殖技術の開発など「つくり育てる漁業」に取り組んでまいります。
 また、網走湖における有用資源や水質についての調査、能取湖における青潮対策など、関係機関と連携しながら海域の特性に応じた資源管理と漁場環境の保全対策に引き続き取り組んでまいります。
 水産物販売及び水産加工については、地場水産物の付加価値向上のために新製品を開発するとともに、ブランド化の推進や販路を拡大していくことが重要です。
 そのため、低次加工から高次加工へ転換するための取り組みを支援するとともに、サケマス頭部の有効活用試験を行うなど付加価値の向上や資源の有効活用に取り組んでまいります。
 また、水産加工品の販売のため、多様な販売戦略を構築し、販路の拡大を図ってまいります。

観光

 観光については、道東全体の低落傾向が長く続いており、旅行費用の割高感をいかに緩和できるか連携して知恵を出し合っていく必要がありますが、市としての新たな取り組みとして、ラジオ番組とのタイアップなどにより、首都圏からの観光客を誘致する事業を展開するほか、過去の映画ロケ地を効果的に紹介するなど、新たな観光スポットの開発を行ってまいります。
 また、最近の若者の旅行離れに対する対応策として、国内の観光関係学部を有する大学の学生を対象とした「あばしり旅プラン」の企画コンペを行い、新たな観光メニューの造成に取り組んでまいります。
 さらに、北網地域の活性化を主な目的として発足した北網地域活性化協議会の取り組みとして、テレビ媒体による観光と物産のPRを行ってまいります。
 外国人観光客の誘客については、観光ホームページ及び観光DVDの外国語対応版の作成や、近年増加傾向にある中国人観光客をターゲットとした観光プロモーションを積極的に進めてまいります。

商工業

 商業については、依然として厳しい状況にある中心市街地における商業機能の向上と、魅力のある商店街として賑わいを再生させていかなければなりません。
 このため、空き店舗を活用して商店街が自ら行う、利用者の利
便性の向上・集客対策のための新たな取り組みに対し支援してまいります。 新産業創出については、網走の恵まれた農水産物を活用した新製品等の創出に向け、開発、広告宣伝、市場開拓、改良改善など段階に応じた効果的な支援をするとともに、エミュービジネスにつきましては、飼育羽数の拡大に対する取り組みに支援してまいります。
 また、厳しい経営環境にある建設業に対しては、経営体質の強化や新分野進出に向けての調査・研究に対する取り組みを支援してまいります。
 雇用労働対策については、地域における季節労働者の雇用確保や就職促進支援など、通年雇用の促進に取り組むとともに、国のふるさと雇用対策及び緊急雇用対策などを活用し、雇用機会の確保に取り組んでまいります。
 また、季節労働者については、各種支援制度の活用や除雪サービス事業などの実施により、雇用の安定と冬期就労の確保に努めてまいります。
 このほか、道立網走高等技術専門学院の統廃合に伴い、地域の将来を支える人材の養成が困難になることから、建築関連の業務に従事している方に、研修等の機会を提供してまいります。

(4)みずから学び、ふれあいを大切にするまち

 第4は、 「みずから学び、ふれあいを大切にするまちづくり です。

学校教育

 学校教育については、昨年策定した「網走市学校教育計画」に基づき、21世紀を生きる子どもたちが、夢や希望に向かってたくましく生きて行くために必要となる、総合的な人間力の土台を育むため、教育内容の充実、学校運営の改善、教育環境の整備に努めてまいります。

高等教育(大学)

 東京農業大学については、新年度からこの地域の経済活性化を担う「人づくり」に取り組むなど、地域に開かれた高等教育機関として、大きな存在となっております。
 このような中、少子化の進展により学生の確保が、大学にとって重要課題であり、また、地域経済やまちの活気などに大きな影響を与えることから、農大が学生確保対策として実施する「キャンパス見学会」や「地元から入学する学生への学資支援金」などの取り組みに引き続き支援してまいります。

生涯学習・社会教育

 生涯学習・社会教育については、市民が自ら学習することで、生活や経済活動を豊かにし、地域づくりへ発展していく契機となるような学びの場が求められております。このため、網走の魅力・価値を発見・再確認するための「あばしり学」を学ぶ機会を提供してまいります。
 また、図書館については、子どもの読書活動を推進するほか、ふるさと網走の情報発信の場としての機能を充実させてまいります。

スポーツ

 スポーツについては、競技スポーツを目指す市民はもとより、子どもから高齢者まで生涯にわたり、身体能力に応じて気軽にスポーツに親しみ、健康の維持・促進が効果的に図られる環境整備に取り組んでまいります。

交流

 国際交流については、姉妹都市であるカナダ・ポートアルバーニ市への高校生の交換留学を行うほか、本年度はポートアルバーニ市から教育訪問団が来網する予定であり、網走市からは、少年少女訪問団を派遣してまいります。
 地域間交流については、友好都市である沖縄県糸満市や神奈川県厚木市、観光物産交流都市である山形県天童市との経済交流を中心に進めながら、網走産の商品PRや販売促進活動を積極的に展開し、継続的な経済活動へ成長できるよう交流を進めてまいります。
 また、各種会議・大会の誘致につきましては、観光客が減少している中で、交流人口の増加による地域経済への波及効果も高いと考えております。
 このような中、本年9月に網走市において日本海洋学会秋季大会が延べ2,500人規模で開催されますことから、これを支援するとともに、新たに創設した会議・大会等の開催支援制度についても周知を図ってまいります。 また、移住促進の取り組みについては、長期滞在による二地域居住のニーズが増加していることから、対応可能な賃貸住宅などの確保、斡旋などの仕組みを民間事業者と連携しながら構築してまいります。

(5)みんなで知恵を出し、いっしょにつくるまち

 第5は、 「みんなで知恵を出し、いっしょにつくるまちづくり」 です。

地域協働

 地域協働については、まちづくりの主体である市民や地域活動の核である町内会、さまざまな分野で活動している市民活動団体のほか、大学や企業など多様な組織・団体とともに進めていかなければなりません。
 子育て支援や高齢者、障がい者福祉の分野では、地域に根ざした組織・団体によって活動が行われ、成果を挙げておりますが、今後は様々な分野で活動が行われるよう支援するとともに、誰もが積極的にまちづくりに参画できるよう、協働のしくみづくりに取り組んでまいります。
 また、緑や花いっぱいのまちづくりを進めるため、町内会への花苗の配付を行い、花いっぱい運動に取り組むとともに、市民団体と地域の環境美化を守る協定の締結や、ボランティアで実施する清掃活動の支援などを引き続き行い、ポイ捨てしない、させないまちづくりを市民との協働で進めてまいります。

男女共同参画

 男女共同参画については、広報紙等を通じて市民の意識醸成を図るとともに、講演会の実施など網走市男女共同参画プランに沿った取り組みを進めてまいります。

広報・広聴

 広報・広聴については、広報紙、ホームページなどで市政情報をわかりやすく提供するとともに、「まちづくり推進住民会議」や「まちづくり宅配トーク」、「市長への手紙」などにより、市民との対話を深め、市民の声を市政に反映させるよう取り組んでまいります。

4 おわりに

 以上、平成22年度における市政執行にあたっての所信と、施策の概要について申し上げました。
 冒頭でも申し上げましたが、政権が変わり、地域主権のスピードが加速するとともに、「コンクリートから人へ」のスローガンのもと、公共事業の削減も加速し、「地域の責任」と「経済の自立」が益々求められることとなり、厳しさも予想されます。
 このような時こそ、行政と市民の皆さんとで知恵を出し合い、勇気をもってこの局面に立ち向かわなければなりません。私は、総合計画のまちの将来像「豊かなオホーツクに活気みなぎるまち」の創造に向けて、全力を傾けていく決意であります。

 議員各位並びに市民の皆様の、一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。

網走市長 大 場  脩

お知らせ

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〒093-8555 北海道網走市南6条東4丁目
電話:0152-44-6111 Fax:0152-43-5404

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